観世能楽堂視察鑑賞会に参加。

9日、観世能楽堂視察鑑賞会に参加。二十六世観世流宗家観世清和師ご挨拶と、祝言之式高砂を鑑賞。観世宗家は「能とは、人間を描く芸術」と説明されます。私は、大学生時代にご縁があり、坂井音重師に出合い、卒業後に入門稽古。世阿弥の生きた七百年前から人の心の本質は変わらない事を教わりました。
観世能楽堂が渋谷・松濤からGINZA SIXに移転し3年程経過しました。昨今、能楽に親しむ機会も少なく、国会議員でも観たことがない方が大半ではないかと思います。6メートル四方の能舞台は、段幕など遮る物はありませんが、舞台周りの白州などにより、外界から切り離された空間となっています。
神や鬼や亡霊など異次元での作品(夢幻能)、修羅能・脇・鬘能・切能・雑能が演じられ、神の祝福や、武人の沙羅場の苦しみ、女性の幽玄美、激しい葛藤を表現するものなど、様々な感情に触れられるのが能楽の醍醐味だと思います。
武者の亡霊が合戦での武勇伝を語るのを観ると、いつの時代も「武勇伝を自慢したい方」がいるのだな、とか、人の執念も深いものだなと思わされます。政治の現場で、様々な場面に接しするなどした時にも、能楽で学んだことが役に立っていると感じます。
機会がありましたら、ぜひ能楽にも接して頂きたいと思います。

裏千家初釜でいつもご一緒する福田元総理もいらっしゃいました
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