【泰子リポート 2019年9月10日】

こみやま泰子

 台風15号は、非常に強い勢力のまま関東圏を通過、地元埼玉県第7区内でも一部停電など影響があり、またJRは8日の計画運行、私鉄も含めて9日には首都圏交通網に大きな混乱をもたらしました。
 通勤通学で、ご苦労様されたかたも多かったのではないでしょうか。成田国際空港などで足止めとなった方も多く、訪日観光客4千万人時代に合った対策を撮っていく必要を感じました。
 被害にあわれた皆さまにお悔やみとお見舞いを申し上げます。

◆臨時国会は10月4日開会見込み
    政府は国会議論から逃げるのか

 日韓関係、日米貿易交渉、ホルムズ海峡での有志連合に関してなど、課題山積する日本の外交。10月には、消費税が10%とすると同時に、ポイント還元が始められます。
 人材派遣会社による外国人の在留資格申請に関する働きかけに対する自民党代議士の金銭要求音声報道がありました。記憶に新しい甘利代議士(当時は現職大臣)などの事例同様に、体調不良を理由にした役職辞職がおこなわれるなど、あたかも疑惑逃れを図っているとしか思えない現状です。
 外交、内政ともに、税金や権力の乱用が行われないよう国民から見える場、即ち国会において説明・議論が行われねばなりません。国民民主党をはじめ私たちは、早期の国会開会、審議開催を求める一方、安倍内閣は、国会審議を軽視しした姿勢のまま、諸外国特に米国などから表に出てくる話としては、戦闘機や小麦の購入話しといった押し付けられたかのような情報が度重なっています。

◆国会では、統一会派に

 7月の参議院選挙、れいわ新撰組にて重度障害者お二方が当選され、永田町に大きなうねりが起こっています。
 障害者の法廷雇用率水増し問題に対して、政府機関では慌ただしく採用・雇用拡大に取り組んではいます。わたしは、先の国会においても、障害者福祉と労働・雇用政策の間で、就労の妨げともなっている現行制度を改めていくべきではないかと質疑で指摘させていただきました。本年4月からの新年度、さいたま市が独自で重度障害者の就労支援策を行っていることを事例に、国としても同様の支援実施から労働・雇用と障害者福祉を両立させる制度へと変えていくべきだと考えています。厚生労働大臣答弁は熱意も興味も感じられない冷めたものでした。
 現実に重度障害者が参議院議員となり、登院の義務が課せられる国会議員本人について、移動・排泄・タンの吸引などで支援が必要である現実を前にして、参議院として検討・実行が行われ、また厚労省審議会においても対応への動きが表れてきています。
 「百聞は一見にしかず」、永田町・霞ヶ関、政治と行政も当事者の姿から学んでいます。
 国民民主党、立憲民主党、無所属議員など、民主党政権下の2012年夏から7年が経過し、様々な経緯を経ながら試行錯誤が続いているが、私達共通の目的「国民が主役・国民の生活が第一の政治」を取り戻すべき時を迎えていると思います。
 国民民主党は従前から、もう一つの選択肢となりうるように結集すべきだと呼び掛けていましたが、参議院選挙が終わり、野党第一党である、立憲民主党が「数会わせにくみしない」との方針を改めて「統一会派」を打診していく、大きく踏み出す決断に至った。
 この決断に敬意を表し歓迎するとともに、衆参両院で揃って統一会派を組み、来る臨時国会で、同じ思いの会派一丸となって、政府の不正や国益を守るための論戦に挑む体制を作りたいと国民民主党所属議員ともども私も期待しています。
 令和新時代、統一会派では、柔軟な運営を図っていくことで、新しい時代、ダイバーシティの時代にあった、「国民のための国会の決議」を実現したいと思います。

◆バリアフリー体験記

 7月24日、海洋プラスチック漂着ゴミ等の調査のため衆議院環境委員会視察訪問中の西表島で転倒し右足を骨折(通称:下駄履き骨折)しました。
 昨年、バリアフリー法改正では、多くの障がい当事者からヒアリング、ご意見を頂戴して法案に付帯決議をつけました。現行法で足りない部分に対応や検討を行うよう国会から政府に要請・意見するものとなります。
 今回、骨折のため私自身、松葉杖と電動車イスの利用を通じて、改めてバリアフリーの現状を広く体験できることとなり、フェイスブックでの記事などを通じてで「体験記」として感想も記してきました。
 車イスなど利用される場合、視線の高さが異なるため、ラグビーW杯・東京オリンピック・パラリンピックなど大会会場ではサイトライン確保への配慮も必要になると感じます。また災害時の避難所で物理的、情報へのアクセスなど対応への備えも重要です。

◆みんな違って、みんないい。

 内閣府の高齢者を対象にした調査によると、高齢になっても自宅周辺での歩行には大きな支障は無いものの、15分以上といった長距離歩行は困難になっています。
 また電動車椅子は高齢者の2.2%(内閣府平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査より)が利用しているようです。
 今回、下駄履き骨折したことで電車や飲食店など電動車椅子で利用することが多くありました。
 入口の段差、通路の狭さ、トイレは入れない場合も見受けられるなど、一見開かれた空間に見えつつも、バリア・障壁は多くあることを実感しました。
 地元・川越市内から国会のある永田町駅には、乗り換えなしの各駅停車があります。しかし、地上の広い範囲、多くの出口のある永田町駅において電動車イスがホームから地上に出られるのは一ヶ所、議員会館側出口とは逆の方向にある都道府県会館にあるエレベーターのみとなっています。
 永田町駅で下車し、ホームから衆議院第一議員会館までの移動は、エスカレーターから議事堂側改札を出て、国会内地下の動く歩道など利用で徒歩5~8分程度の距離ですが、電動車イスでは、約23分を要しました。
 いつも陳情や集会に来てくださる障がい難病関係当事者の皆様のご苦労や努力と熱意を改めて感じました。
 このような物理的な障害があることで、選択肢を狭められているのが、日本の現状です。
 現在日本には、約936万6千人(18年、厚生労働省推計)の障害者がいます。
 障害を個性とさえ捉えられる、みんな違ってみんな良い、多様性を受け入れる豊かな社会を作りたいと思います。

◆「翔んで埼玉」効果なのか

 8月25日、埼玉県知事選挙は、前参議院議員の大野もとひろさんが激戦を制しました。
 過去16年、20%台だった投票率は、埼玉県選挙管理院会による大ヒット映画「翔んで埼玉」とのコラボ広報の効果もあってか32%となり、千葉県知事選挙(前回30%)を上回る結果となりました。
 今回幾分上向いたとはいえ、統一地方選、参議院選挙も含め、概して低投票率となっているのが実態です。
 投票に行く、その意味、意義を感じていただけるような、啓蒙、広報、あるいは教育のあり方について、今後とも模索していかねばならないと思います。
 そして、私自身、これからも埼玉県から政治を変える、安心して暮らせる日本を目指してまいります。

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