衆議院国土交通委員会で岩手県及び宮城県を視察

こみやま泰子

 10月6日~7日、衆議院国土交通委員会で東日本大震災の被災地、岩手県及び宮城県内を視察いたしました。
 6日、先ず、岩手県庁で達増知事より復興計画について伺いました。
 午後には宮古市役所にて山本市長より復興基本方針をいただき、併せて、三陸鉄道望月社長から被災・復旧状況の説明を聞きました。
 小雨の降るなか防波堤を越す被害の大きかった宮古市田老地区について、同地区ご出身の市長さんから、最期まで住民を助けるため力を尽くした消防団や自治会の方々についてお聞きし、高い使命感で活動いただいた皆様に、心からご冥福をお祈りいたしました。
 この津波被害から防波堤の作り方、住民避難の方法など様々な角度から、研究・検証がなされ、後世に繋がることと思います。
 観光客が海岸線を楽しんだ鉄道網も被害にあいました。宮沢賢治の碑だけ残った三陸鉄道北アリス線の島越駅付近(田野畑村)を視察。
 先の通常国会会期中には、これら鉄道網支援のため、国交委員会理事として財務省へも行きましたが、次期臨時国会で審議される第三次補正予算などに支援策が盛り込まれることとなります。
 7日は宮城県庁で復興計画(案)についてお聞きしました。村井知事は県議会が開催中のため、上仮屋震災復興企画部理事等から説明いただきました。
 続いて、仙塩下流下水道仙塩浄化センター(多賀城市)を視察。
 昼食後、松島観光協会、松島市長との意見交換。
 名刹瑞岩寺も、被災者や観光客を震災後受け入れており、津波被害も少ないかと思っていましたが、観光客の戻りが遅い上に、地盤沈下などの問題も起こっているので、国としても支援してほしいと要望書を受けとりました。
 また、石巻日和山公園で石巻市、市長、復興対策室長また東北地方整備局徳山局長から説明をお聞きしました。
 私自身は、川開きまつりの日にも日和山公園に来ていたので、復興の進捗がみえましたが、まだまだ課題は山積しています。その一つは、物資輸送に欠かせない貨物列車もレールごと流され、現在は駅舎も撤去された、石巻臨港貨物線であり、JR貨物小林代表取締役社長からお話を伺いました。
 移動のバスの中で、三陸縦貫自動車道四車線化について徳山局長より説明を受けるとともに、国交省東北地方整備局の定点カメラで映した津波の映像による震災の解説を聞きました。
 地震によるクラックをガムテープ等で応急処置している箇所のある東北地方整備局で更に説明を聞きました。ここは震災後、私が国交省で国交委員会理事として会議を傍聴した本省災害対策本部と回線で繋がれテレビ会議が行われていた場所です。当時の大臣と徳山局長の緊張感あるやり取りに被害の大きさを改めて実感しました。
 最後に仙台市役所で奥山市長から説明をいただきました。テキパキとたいへん手際よくご説明下さり、女性としても頼もしい市長さんであるとの印象を受けました。これからも仙台市が更なる復興の牽引役となると期待しながら、視察終了。
 今回の視察での要望や実態を踏まえ、同僚議員と共に被災地、ひいては日本の復興に繋げて参ります!

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