【プレス民主 号外 2006年6月版−2】

こみやま泰子

◆慌ただしい国会閉会前
 ついに小泉内閣の最後の通常国会が閉会します。
 飛ぶ鳥あとを濁す…こんな言葉が、私の脳裏に浮かびます。最終週の国会は、通さなければならない法案審議で、大忙しです。私も法務委員会で、暴力団の犯罪収益を被害者に分配出来るようにする法案の質問を9日金曜日に行いました。
 1月からの国会開催で、始めから審議していれば、時間は充分あったはずです。しかし終盤を迎えた中で、社会保険庁をねんきん事業機構へと看板付け替えする法律や教育基本法・国民投票法・組織犯罪処罰法(共謀罪)などが委員会に付託され、結局は廃案や審議ウヤムヤに会期末となります。
 国会運営には、1日3億円掛ると言われています。誰も今まで着手出来なかった法案を議題にしたから意義があると与党は自慢げな態度に見えるが、明らかに審議時間がない時点で法案を出してきたことはまさしく無責任な態度だと言えます。
◆「救える命がある」山本孝史参議院議員
 これは参議院本会議で自らが「がん患者」である事を告白し、代表質問でがん対策推進基本計画の制定を訴えた山本孝史参議院議員の言葉を取り上げた東京新聞の見出しです。
 年金審議での「人生いろいろ」発言など小泉政治5年間のワンフレーズ政治で、改革と叫ぶ政治の言葉は無責任で軽いものとなった気がします。
 いま日本では3人に1人は、がんで亡くなられます。「生命を守ること、政治の役割」との山本議員の真摯に政治と向き合う言葉から、国会議員の言葉の責任が重いことを小泉首相も含め議員全員が、胸に刻み込むべきでしょう。
◆がん対策基本法、成立します!
 医療制度改正と同時に審議するべく、民主党はがん対策法案を提出しましたが、与党が拒否をしてきた経緯がありました。
 多くの患者・医療関係者、さらに山本参議院議員の訴えでマスコミや世論が動きだしました。与党も動かざるをえなくなり、今週末の通常国会閉会ギリギリですが、がん対策基本法が成立いたします。
 山本議員の告白の後、先週は大阪選出の衆議院議員が癌で50歳の若さでお亡くなりになられました。癌は改めて身近な病気だと実感します。命の訴えをしっかり受けとめて、患者の立場・視点を大切にした医療への、新しい流れになることを期待しています。
◆頑張れサムライ日本!
 先週末、会議があり栃木県茂木にあるホンダの施設に行き、初めて生アシモ!に会いました。可愛いく、滑らかな動作で見事なダンスまで披露してくれて、感激しました!
 テレビ番組などでのロボット選手権の類に興味がありよく観るのですが、そこでは学生の自由な発想に楽しみを感じますが、アシモからは「アトム」が現実になる日も近いと実感しました。
 米国のテレビドラマにあった、人工頭脳を持ち、自律走行できる「ナイトライダー」の様な車も近い将来に世に生まれて欲しいな、などと、帰りの車内で想像を楽しんだところです。
 夢の実現に向けて政治の立場から日本の自動車・ハイテク産業等の科学立国ニッポン推進にも全力を尽してまいります!
 ニッポンと言えば、ついにワールドカップが始まりました。今、サムライブルーのシャツを着てこの原稿を書いています。
 皆さま寝不足の方も増えるでしょうが、体調には充分気を付けていただき、声援を送りましょう。
 頑張れニッポン!

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