【プレス民主 号外 2006年6月版−1】

こみやま泰子

◆共謀罪、自民党の迷走
民主党案丸のみ偽装の疑い

 犯罪を謀議しただけで処罰できる共謀罪(組織犯罪処罰法案)は自民党による強行採決路線から衆議院議長の裁定で一転し、委員会も開かれない状態となっていましたが、またまた一転。
 自民党が民主党案の丸のみすると報じられてから、私の事務所のファックスやメールには、様々な大量の意見がひっきりなしに入り続きました。
 今まで散々、民主党案を批判していたのに一転したのには「何か裏や魂胆がある」と考えるのが普通でしょう。会期末が迫り、訪米する小泉首相のお土産だとか、体裁を保つためとか、噂されました。 二日午後には勝手に委員会を開会して、委員長は野党委員に出席を要請しているから、暫く待つと発言した後、僅かの後、自民党議員の質疑が始められました。私は国会内のテレビモニター越しにその様子を目にしましたが、まさに驚くばかりです。実際には法務委員の私達にも民主党国対事務局にさえも、「委員会開催」の知らせはありませんでした。
 この対応からして、今国会で民主党案を成立させておき、秋の臨時国会で即修正案を出して、元の政府案に変えてしまうことを意図したのだと疑わざるを得ません。
◆教育基本法と国民投票法審議始まる
 いま衆議院では、教育基本法案の審議が始まっています。更に「国民投票法案」も国会に提出され、論戦が始まりました。
 60年間変えなかった現在の教育基本法は、思った以上に教育現場等に浸透しています。しかし、この運用等の欠陥が世界における日本の急速な学力低下やモラルの低下、これに伴う経済競争力の劣化につながっていると思います。
 しっかりと時間を掛けて充分な審議を行う事で、「教育に対する意識改革」を「教育行政・現場・家庭など多くの国民に浸透する事」へ繋げる必要があります。
 本来は現行憲法制定時に法整備されるべきだった国民投票法と共に、いずれも国民の皆様の高い関心と、熱心な議論を伴った上での国会論戦でなければならない、重要法案だと捉えていますが、新聞・テレビなどでの扱いが希薄なままであることに憂慮しています。
◆出生率最低で年金審議やり直しを要求する!
 衆議院では社会保険庁をねんきん事業機構へ名称変更するなどの法案が、参議院では医療制度法案の審議が行われている中、出生率の1.25への低下が発表されました。また、生活保護を受ける高齢者世帯の増加傾向も見られています。
 これらの数値データは年金を含めた日本の社会保障制度の屋台骨に大きく影響しますが、その推移から現行制度では将来的に成り立たないことは明白です。将来不安の無い安心出来る制度に作り替える為には、政権交代による本当の改革実現が必要です。
◆ポスト争いする資格なし
 まったく腹立たしいばかりです。外遊優先の小泉首相やポスト争いと誰について行くか保身ばかりな与党議員の姿には、国民の生活を守る気概が感じられません。
 BSEやイラク自衛隊派遣、拉致問題、海底油田、耐震強度偽造や格差問題など、解決すべき課題は山積しています。政治が行うべき事をしっかりと貫けるよう、民主党も私自身も全力で取り組んでまいります。みなさまの、ご意見等お待ちしています。

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