【泰子リポート、2021年8月16日号】

昭和20年の敗戦から76年。
8月15日、毎年参列させていただいてきた戦没者慰霊式も、今年は新型コロナ感染症対策のため、参列者を限定した開催となり、私も地元で静かに黙祷。
東京都では20日間ほどしか「普通の日」とされず、東京オリンピックは、緊急事態宣言下、異例の無観客開催となりながら、感染拡大は収まる気配なく、政府の対応も見直しが必要との認識が広まっています。
こうした中、先週から九州はじめ全国で豪雨、強風により大規模な災害が生じています。
立憲民主党はじめ野党からは正式に要求していますが、与党自民党は拒否。
早急に国会を開催し、予算措置、災害としてのコロナ感染症対策の法整備など進めるべきです。

◆オリパラ選手には応援を!
感染・人権問題を甘くみた政府・運営委員は退場を!

東京オリンピックが閉会しました。
多くの選手の感染防止の努力もあり、素晴らしい競技内容に、感動の連続でした。
しかし、この間も、国内では新型コロナの爆発的な感染拡大が日々明らかになり、大会中の緊急事態宣言・まん延防止重点措置の発令、医療のひっ迫についても医療関係者、医療関係団体からも切実な訴えが繰り返されています。
感染拡大が制御不能の中で、オリパラの中止・再延期という選択肢を持たず、「政権浮揚のため」という視点でしか考えられない与党自民党の浅はかさは、救いようがありません。
8月24日には、東京パラリンピック開会されます。
大会に向け、努力を重ねてきた選手へは、スポーツの可能性と、感動を呼び起こす純粋さに、感謝とエールを送ります。
その上で、JOC、政府、組織委員会などの対応は区別し、検証を行い、情報公開も求めていかねばなりません。
これからも、新型コロナ対策は根性論や自粛ばかりに頼るのではなく、法体系など現実的な立憲民主党としても対応を要請し続けてまいります。
政治は国民の生活を守るためにあるのだから!

◆感染拡大が止まらない。
『小宮山泰子の提案』 政府がとるべきコロナ対策

1)ワクチンの情報公開
確保数・提供予定数など地方自治体への正確な情報提供

2)感染拡大の実態把握
PCRや抗原検査で、無症状の陽性者の人流を止める、新型コロナウイルス検査拡充法案提出済(2020年3月)

3)医療体制の見直し
中等症患者の施設の確保や、イベルメクチンなど初期治療に有効と言われる投薬を可能にする法整備、日本版EUA整備法案提出済(2021年6月)

◆大手広告代理店等が請け負った中抜き事業の異常な多さ

政府、与党自民党、大手広告代理店などとの関係も、昨年来のコロナ禍で明らかになりました。
アベノマスク、持続化給付金、GoToキャンペーン、さらに、東京オリンピックも含めて、しっかりとした検証が必要です。
東京オリンピック開会式・閉会式が期待に反して冴えなかったのではないかといった声が多数あります。
辞任・解任が開会式の直前まで相次ぎ、共生社会に逆行する根深く日本社会に残る問題点が表面化しました。
問題点が明らかになりました。
これを正すのも政治の使命・責務です。
有るべき社会像を示し、SDGsにも示される「誰一人、とり残さない」、安心して暮らせる日本をつくるため、頑張ります。

◆昭和から変わらない日本、いまこそ政治体制改革が必要

昨年まで、私は東京オリンピックのレガシーは“多様性を認める法整備、バリアフリーの推進”であると考え、「バリアフリー法改正」、「ユニバーサル社会推進法」実現や、「LGBTQ理解促進法・差別解消法」などの実現に向け、奔走してきました。
開催延期決定後も、次々と“遅れた日本の問題点の露呈”が続き、レガシーにすべき課題が増えています。
東京オリンピックを経てのレガシーとして、日本から様々な差別・偏見をなくすこととともに、政治的マウンティングも過去のものにしたいと思います。

<アフター・オリパラ 小宮山泰子の目標>

1)更なるバリアフリー、ユニバーサルデザイン推進

2)現在の政治体制で成立しなかった法律の実現
人権に配慮した施策制度の実現・選択的夫婦別姓制度・LGBT差別禁止法・婚姻平等法・難民認定制度など

3)政策決定の場に少なすぎる女性を増やす
ジェンダーギャップを減らし、多様な価値観を取り入れ、時代に添った政策を推進する。

◆総選挙日程が自民党の都合で決められることへの違和感

日本国憲法で、衆議院の任期は一期4年(第45条)とされ、今年10月21日、任期満了となることから、必ず選挙が行われます。
しかし、その日程は“自民党の都合次第”というのが現実です。
現行の日本国憲法下で、任期満了による総選挙は、第34回三木内閣の時、1回のみ(1976年12月)で、他は全て任期途中での解散となっています。
英国などは、政権に有利な投票日程を決めるのは、国民にとっての不利益と予算上の無駄があるとして、与党の都合での解散を禁じています。
新型コロナ感染症やワクチン接種状況がどうであれ、選挙日程も明確にするとともに、コロナ対策、必要な法案対応などはしっかりと行うという、当たり前の活動をすすめたいと考えます。
政治は国民の生活を守るためにあります。
新型コロナ対策や大規模自然災害時にこそ、国会は開会し、対応してこそ、国民の信託に応えることができます。
政治の流れを変えていきましょう。
皆様からの、ご意見、どうぞお寄せください。
お待ち申し上げます。

泰子リポート表面
泰子リポート裏面

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