【泰子リポート 2020年10月28日】

10月16日封切りのアニメ映画『鬼滅の刃』が破竹の勢いで、これまでの興行記録を大幅に更新しそうな様子です。
埼玉県議会議員当時から埼玉県映画協会の顧問を務めさせていただいていますが、世界中、映画館などエンターテイメント興行が控えられるなどするなかで、この快挙を、素直に嬉しく感じています。

◆新型コロナ禍のなか『鬼滅の刃』が、悪夢を絶つかも

劇場版『鬼滅の刃』のヒットの背景は、新型コロナでの自粛期間中に、多くの動画・映像配信サイトでテレビアニメ版が配信されていたこと、海外の大作映画上映が延期になり、全国403館での公開、スクリーン数が増やせたことなども要因となっているでしょう。
結果として公開3日で観客動員340万人、日本の人口の3%が観賞する大ヒットとなりました。
このヒットは、日本だけでなく、未だに休館を余儀なくされている世界の興行・劇場事業者の希望になっています。

◆会期は12月5日まで。第203回臨時国会の課題

7年8ヶ月続いた安倍内閣に続き、菅内閣が9月に発足した。新総理が誕生し、1ヶ月以上、約40日間にわたり施政方針演説を行わなかったのは憲政史上初めてと指摘されます。
総理大臣への就任が、予定外だったため準備が整わず遅れたのか、それとも「慎重」である、ということなのか。
一方、野党では、一強政治に対抗するため、全体では150人規模、衆議院で100人を超す規模の新党・立憲民主党が動き出しました。
私も、国土交通部会長、企業団体委員会・ジェンダー平等委員会メンバーとして、政権交代に向け、動きだしました。

◆核兵器なき平和な世界を。

史上初めて核兵器を全面禁止する核兵器禁止条約を批准した国・地域が24日、中米ホンジュラスが批准し、発効に必要な50ヵ国に達しました。
条約は90日後の来年1月22日に発効します。
この条約は旧ソ連の核実験場のあったカザフスタンが牽引していました。
ソ連崩壊後に、カザフスタンは核兵器を放棄、ソ連に返還させました。
そして核燃料であるウランの大産出国でもあるため、核兵器開発につながる技術や核テロリズムに使われかねない核物質の拡散防止に積極的たが、現在も実験場で起きた国民の健康被害など問題は残っています。

◆唯一の被爆国の日本こそ、率先して批准すべき

カザフスタン東部に、国際原子力機関(IAEA)が、新興国に原子力発電所用の低濃縮ウランを供給し、ウラン濃縮技術の拡散を防ぐ「核燃料バンク」を開設させています。
現在も、核兵器開発にウランが繋がらないように、ぶれない政治姿勢には、学ぶべき事が多いと思います。
翻って日本の政治姿勢は、はたして独立国だと言えるのかといった疑問も生じます。
米露などの核保有国、米国の「核の傘」に依存する日本などは条約不参加であるため実効性に欠けてしまうところですが、核兵器を非人道兵器とする国際規範ができることで「核なき世界」に向けた新たな一歩となります。
唯一の戦争被爆国の日本が率先して、批准すれば、核兵器なき世界の実現が加速します。政権交代を目指す理由の1つです。

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