国土交通委員会で討論

こみやま泰子

 19日、9時開会の国土交通委員会では12時まで3時間の一般質疑が行われた後、国会承認案件「特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件」について、大臣より趣旨説明があり、その後、採決では全会一致で承認を与えることに同意しました。
 採決前に、私から会派を代表して賛成の立場からの討論を行いました。

 尚、討論原稿は以下のとおりです。

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 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました承認を求めるの件に対し、賛成の立場より討論を行います。
 平成18年10月に全ての北朝鮮籍船舶の入港を禁止してから、来年で10年を経過することとなりますが、北朝鮮は、我が国を始めとする国際社会の働きかけにもかかわらず、国連安保理決議に違反し、今もなお弾道ミサイルを発射するなど、挑発的な言動を繰り返しており、引き続き平成29年4月まで入港禁止の措置を延長することについては、賛成であります。
 しかし、安倍政権は、昨年5月にスウェーデン・ストックホルムで開催された日朝政府間協議の合意に基づき、昨年7月、北朝鮮の特別調査委員会の調査開始を受けて、制裁措置を一部解除したにもかかわらず、現在までこの合意文書が拉致問題の全面解決に全く寄与せず、かつ、いたずらに時間を浪費する結果となったことは、誠に痛恨の極みといわざるをえません。
 民主党政権期においては、拉致問題を国際世論に喚起し、国連において北朝鮮の人権侵害問題を強く提起したことにより、国連の調査委員会及び人権理事会が、北朝鮮の人権侵害が「人道に対する罪」に該当すると認め、このことに危機感を感じた北朝鮮が日本側に歩み寄り、今回のストックホルムの会談が実現したわけでありますが、合意文書に期限が記載されなかったことと、拉致問題以外のテーマが入れられたことは、拉致問題の早期解決に大きな障害となっております。
 民主党は、このままストックホルム合意を前提とした状況が続けば、家族の望む拉致被害者の救出が遠ざかる結果となることを危惧し、6月5日に、拉致問題の解決に向けて、北朝鮮に対し調査の期限を通告すること、併せて、期限内に調査結果を報告せず、拉致被害者を帰国させない場合は、即座に合意文書を破棄すると通告すること、一部解除した対北朝鮮措置を再び課し、北朝鮮側が誠意を示さない場合には、さらに制裁を強化することなどについて、政府に申し入れを行いました。
 政府が民主党の申し入れを受け入れて、例外措置として認めた北朝鮮籍船舶の入港を再び禁止することや入港禁止措置の対象を北朝鮮籍船舶だけではなく、北朝鮮の港に寄港した船舶等も対象とすることを強く求め、討論とさせていただきます。
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賛成討論を行いました
全会一致で承認
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