“認知症から日本を救え!”講演を伺いました。

こみやま泰子

 16日、笠間市立病院の医師、白土綾佳先生から「認知症から日本を救え!現場医師からのSOS」の講演を伺いました。
 認知症診療の歴史は思いの外、長くないとのお話が印象的でした。
 現在の認知症診療の不完全さを知り、一般の人も知識を持つこと、増量規定を撤廃し中核症状改善薬使用を適正使用が出来るように医師の裁量を認める事など、現場で従事されている医師ならではの、提案も頂きました。
 出来るだけ少ない医療費で、患者さんとご家族にとって好ましい結果へと近づけるような治療が広く行われることを期待して、国会議員の立場からも取り組んでいきたいと思います。
 今回の講演で披露されたコウノメソッドに関して、ホームページリンクをご紹介いたします。ご興味のある方は参考にご覧下さい。

【講演のポイント】
1)認知症には2つのタイプがある
・レビー小体型認知症(DLB)
 症状:体の傾き・リアルな幻視・アリセプト5mgで歩けなくなった・日中から眠くウトウトして視線を合わせないなど
・前頭側頭型変性症(ピック病)
 症状:不機嫌で偉そう・横柄・突然スイッチが入ったように怒る・甘いものが異常に好き、過食、浪費、身だしなみに構わない・診察を拒否・立ち去り行為など(ピック病の場合は、日常行為が出来るので、認知症として診断されず反社会行為・万引き、人のおかずをとるなどを起こす事例もあり、早い診断が重要)

2)認知症への処方箋→コウノメソッドの採用
 認知症治療で現在の医療では「元には戻せない」事を受け入れた上で「家族や社会に迷惑をかけない姿に変える」事を目標にする。
 長谷川式の点数をよくする認知機能がよくなるより、患者の笑顔が見られる方が家族にとっては嬉しい。
 高度な医療機器よりも適切な処方を行える町医者の存在が重要。

【参考:コウノメソッド】
・河野和彦医師(名古屋フォレストクリニック)
 年1400名の認知症初診患者を診る認知症診療のプロ。
 劇的改善を遂げる患者も多く、全国から受診されている。
 自分の診断や処方をWeb上で一般公開している。
 2015年3月1日認知症治療研究会を発足。

名古屋フォレストクリニックHP
http://www.forest-cl.jp/index.html

コウノメソッド実施医療機関リンク
http://www.forest-cl.jp/jissen.html

笠間市立病院白土綾佳医師のご講演
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