【泰子リポート 2013年5月7日版】

こみやま泰子

 GWも明け、麦秋の爽やかな季節を迎えました。
 昨日、知人から民主党政権の末期は、自民党を政権に戻すための政権運営が行われ、自民党幹部と財務省の思惑通りとなっていると話し掛けられました。
 消費税増税・TPP参加の表明・原発再稼働への動き、いずれも民主党政権で舵を切った方針が自民党政権で続いてます。
 憲法96条が注目されますが、国民主権の本質を再確認して、改めて主権を勝ち取る気概を皆さんと共有したいと想う今日この頃です。

◆順調なアベノミの裏側

 国会で間近に見ていると与党の浮かれ具合が、感じられます。
 現実にはTPP参加に向けて、自動車や、国民皆保険制度を揺るがす保険分野での譲歩など、米国を始めとする参加各国の要求に応える一方、参加にあたっては農業が最大の課題とばかりに宣伝して他の多くの重大な問題点を隠していく本質からかけ離れた取り扱われ方がされ、デフレ対策と名打った事実上の円安誘導を公然と行うある種異様とさえ言える金融緩和で見た目上の株価を上げ、一見景気上昇気分ですが、実体を伴ったものとま言えず、国と国民の財産が売られていると、そうした感想を囁く方もいます。
 マスコミ報道に殆ど出てこない、反対の声に今一度、耳を傾けて、本質をみるラストチャンスを逃さないで頂きたいと思います。

◆アベノリスク、生活を脅かす

 生活と直結する電気、ガスさらにガソリンなど値上がりで、中小企業の経営も圧迫され厳しいといった調査結果(中小企業家同友会全国協議会調べ)も顕著になってきています。
 世界的な投資家ソロス氏がこのアベノミクス相場で、980億円荒稼ぎという記事があります。
 株式売買で儲かった人や企業、あるいは円安で為替差益で潤う輸出企業の決算の話しは聞こえますが、地域経済の主役である地元商店や企業からは、景気の良さの実感はなく、原材料、燃料などの価格上昇による経費負担増大が重くのし掛かっているとお嘆きの声を多く聞く毎日です。
 こうした現実を踏まえれば、やはり来年4月からの消費税増税の時期は不適切であり、増税を止める事こそが、いま一番の景気対策になるのだとの思いを新たにしたゴールデンウィークでした。

◆原発ビジネスから水ビジネスへ、大転換を!

 GWに安倍首相は100社を超える企業団体関係者と共にロシア、トルコなどへの外遊を実施。
 原発輸出推進へとトップセールスし、今回、4基の原発を新設する約2兆円規模の事業の優先交渉権を得るといった報道がされています。
 日本の耐震技術などが評価されている模様ですが、原発輸出ビジネスは、経済的にも安全上も大きなリスクを伴ってしまう事を忘れてはなりません。
 現場検証も出来ない程の高放射能が続く福島原発事故のあと、未だ避難が続いているのが現実です。

◆水循環基本法案の実現を!

 日本は原発輸出による利益を追求するより、2025年には87兆円にまで拡大するとした民間の試算資料を経産省も引用している水関連産業へと切り替える方が、有益だと思います。
 国内では、外国資本により水源を含む土地の購入事例が拡大するなど、新たな問題も生じています。
 現在、上下水道菅などの老朽化による漏水や陥没事故を未然に防ぐための更新推進や、小水力発電への農業用水・下水道の活用など日本の水環境を公共財として活かしていくための法整備として、超党派の議員連盟を中心に水循環基本法案の準備をしています。
 これからもマスコミの潮流に流されることなく、問題の本質を見つめ、安心して暮らせる日本を作るため頑張ります!

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