【プレス民主 号外 2012年2月17日版】

こみやま泰子

 節分が過ぎ、平成23年度第四次補正予算も成立しました。三寒四温を感じる頃になれば春の訪れもまもなく、待ち遠しい今日この頃です。
 ニュージーランド・クライストチャーチでの地震から1年。3月には東日本大震災から1年を迎えます。昨年は自然の前に人間の無力さと共に、前向きに生きる力強さや可能性、希望を感じられた一年でした。今、国会は衆参与野党のねじれや、政局的様々な思惑がうごめき、与党としても厳しい状況ですが、津波などでご家族や家や仕事を失われた方々の事を思えば、どんなことも乗り越えなくてはならないと思います。

◆復興庁発足!国会は復興を全党で進めよう!

 2月10日、復興庁が設置されました。復興の歩みが阪神淡路大震災の時と比較して遅いではないかと指摘されます。
 国会で野党の皆さんから復興の進捗へのご批判を耳にするたびに、私は大震災の現実を正しく把握されているのかと疑問を感じてしまいます。
 阪神淡路大震災の起こった1995年、私は県議会議員になりました。現地に入り、ビルが潰れ瓦礫が散乱するのを目の当たりにした衝撃を忘れる事はありません。そして東日本大震災の被災地に入った時、更に大きな衝撃を受けました。
 これら大震災において、被災地域の広がり、地震被害と津波被害の違い、行方不明者数、通信機能の確保が可能であったかどうか、行政職員自身が津波被害で亡くなるなど、状況の違いから同じ対応は困難であったのが現実です。縦割り行政の不備に対して、復興庁を中心に連携する事で復興を促進できるよう期待しています。

◆24年度予算の審議が行われています

 震災対応もあり過去最大規模となった24年度予算の審議が衆議院予算委員会で行われています。
 自民党が過去の事例や実績を引き合いに出して論じられても、現在の状況に対して役に立たないことも有ります。国会運営に対して震災対応への協力姿勢から、対決姿勢へと野党の皆さんの態度はわずかの期間で一転しています。
 未曾有の災害に対し被災地では生活していくための模索が続いています。スムーズかつ迅速に次の年度へとつながっていくことができるような実のある真摯な議論が重ねられることを願っています。

◆震災復興を行政のあり方を考える機会に

 失敗や挫折、苦難を経験しない人はいないと思います。人は失敗から学び、それが理想を目指し努力する事につながり、少しづつ近づくことに喜びも感じるのではないでしょうか。
 10年間限定で復興庁が発足し、各被災自治体の復興に向けた計画が立てられ、実行されることになります。この10年間は地方自治体・中央官庁に新しい連携が生まれます。大阪市長の提案もありますが、国と地方の仕事を見直すチャンスです。
 将来的には道州制も選択肢の一つとされますが、日本の行政機関のあり方を入念に検討していかねばなりません。地方分権・地域主権の推進を考える一議員として私もしっかりと取り組んでまいります。

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