【プレス民主 号外 2012年1月4日版】

こみやま泰子

 去年は「神は乗り越えられない試練は与えない。」という台詞が様々な場面で使われました。古来より文殊の知恵とも言います。国会も党派を超え続けて、この難局を乗り越えていけるように、縁の下の力持ちのように頑張ります!

◆東日本大震災の復興に向けて復興庁スタート

 震災発生から1年となる3月11日を迎える前、2月中にも復興庁が設置されると思います。初代復興相には現在の平野達男復興担当相(兼防災担当)が就任する見通しです。
 復興庁は、本部を東京に置き、出先機関の「復興局」を盛岡、仙台、福島の3市に設置。政府と地方自治体で協議が続いていますが、津波被災地との連携強化のため「支所」を岩手、宮城、福島3県の沿岸部、青森県八戸市、水戸市にも設置する方向です。

◆地域からの提言や要求が国を動かします

 地域からの提言として大阪の橋下市長の大阪都構想が目立っています。
 復興の過程で、地域主権の時代の表れと思うのは、地方自治体でも高台移転などを含んだ町づくりの復興計画が進んでいて、地域住民のコンセンサスを得る過程が実際に大切にされています。また来年度予算にも地域からの要望が多く含まれています。
 土地の移転など個人資産が係わるときは、その調整に時間が掛かったとしても、それを乗り越え新しい町が生まれます。地域の力を信じ、国はその後押しをする。新しい国の形が復興庁と共に始まります。

◆民主化運動など世界も動いている

 昨年はアラブの春やジャスミン革命など民主化運動が起こりました。ミャンマーのアウンサン・スーチー女史の軟禁解除、北朝鮮の指導者の交代からも目が離せません。
 更に今年は3月にロシア、4月にフランス、11月には米国で、それぞれ大統領選挙が行われます。1月には台湾総統選挙、中国は、秋の共産党大会で、新しい指導部が選出されます。ギリシャを発端とした欧州の経済危機、タイで起きた自然災害による日本企業の被災など想定しなくてはならない状況が多々あります。
 日本では東日本大震災からの復興を加速させていきます。世界の国々で政治が内向的になる可能性もあり、難しい外交状況に入りますが、しっかりと日本の立場の主張をすることから、交渉は始まると考えています。

◆消費税は、議員定数削減、行財政改革が前提条件です

 昨年末、民主党は増税を巡り連日のように6時間を越えるほどの討議を重ねました。
 税制改正骨子案では、消費税導入が当初の税制調査会提案より半年遅くなりました。現状の景気で消費増税決定は認めがたいし、そもそも4年間(選挙前)は行わないとマニフェストで掲げての政権交代ですから、少なくとも来年の任期満了迄にある、総選挙後の内閣が消費増税への最終的判断が出来る余地をつくる決着となりました。
 その前に、先ずは議員定数削減、行財政改革を実行しなくてはなりません。

◆「諦めないのがカッコイイ」

 正月の箱根駅伝は東洋大学が見事な優勝を見せてくれました。
 昨年末、一年間のスポーツ選手の活躍特集番組で、子供が「諦めないのがカッコイイ」とコメントしていましたが、スポーツが感動をくれる精神がこのコメントに端的に表現されていると感じました。
 復興に向けて難しい局面であっても、政治は最後まで被災地や地域で活躍する国民の生活を守らなければなりません。そのためにも政府にも野党にも、時には与党内部でも主張して参ります。
 皆さまのご意見ご提言を今年もお待ちしています。一緒に日本をつくりましょう!

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