【プレス民主 号外 2009年12月28日版】

こみやま泰子

 2009年、オバマ米国大統領就任から始まった一年は、大変革の年でした。
 日本でも念願の政権交代が実現。私も政権与党の一員として、衆議院外務委員会の筆頭理事として委員会運営にあたるようになり、ラオスでの日メコン女性議員会議では日本議員団長を務めるなど、これまで以上に責任ある立場となりました。
 以前と同じく電車で地元と永田町を行き来する私の政治活動を中心とした生活に大きな変化があるわけではありませんが、日本の政治史に残る大変革の一年となりました。

◆新しい年は「礎」にしたい

 さて目標にした大変革ですが、現実になると「今まで見えなかった仕組み」に接する事になります。まずはこの「長期自民党政権に作り上られた仕組み」でしか動けない“事務方”の存在があります。固定観念に捕らわれ、「今までのやり方」「議員でなく、政治は自分達がいるから出来る」との自負にこだわる一部の官僚や事務方には、戸惑いを感じました。確かに、今までと同じように既存の仕組みに従って仕事をしているほうが短期的には“楽”でしょうし、滞りない運営とか堅実な手法と映ってマスコミの評価も良かったかもしれません。
 しかしそれでは本質的に何も変わりません。

◆試行錯誤してこそ大変革が現実になる!

 「今までの閉塞した日本の仕組みを変える」事が期待され政権交代が現実となりました。「今まで当たり前」を見直す事から全ては始まります。これは政府のあり方、中央省庁のあり方だけでなく、衆参国会の運営等も例外では有りません。
 60年積み重ねられた従来の「古い制度」と目標とする「新しい制度」の狭間で、新政権はこの3ヶ月間、試行錯誤をしてきました。右往左往していると見えたり、そう報じられる事もありますが、新政権が現実に「初めて政治主導で判断」しているからこそ起きる試行錯誤です。これは23年度予算編成までは続くと私は考えています。
 壁にぶつかって行かなければ、壁は壊れないと信じ、来る初めての通常国会も、様々な困難があっても「政治の礎」を築く行財政改革を目指して、前進して参ります!

◆新しい価値と予算配分

 12月25日、平成22年度予算が閣議決定されました。
 コンクリートから人へ予算のシフトが始まります。子育て支援などは、先ずは生活と将来の安定に繋がり、農業や環境配慮への配分は新しい産業や景気対策の礎になります。
 新しい予算編成は、厳しい経済状況の中、大幅な税収減もあり、まだまだ不十分ではありますが、民主党が4年間で実現するマニフェスト=政権公約の第一歩を踏み出します。

◆日々是好日・巌谷栽松

 これは私の好きな禅語です。日本は年間3万人を越える方が、哀しいことに自ら命を絶っています。これは米軍のアフガニスタンでの犠牲者よりも多くの命が失われています。日本の貧困率も悪化しているからこそ、今までの物質的な豊かさを追い求める価値観を変換し、安心して暮らせる日本を目指していきたいと思います。
 厳しい状況にある今こそ、次に備え始める時期となります。国会議員として厳しい選択も、より良い将来の基礎にするとの覚悟を持たなくてなりません。
 来年は、多くの方に笑顔が浮かび好い日が続くよう願いつつ、頑張ってまいります。
 皆様よい年始年末をお迎え下さい。

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