【泰子リポート、2024年6月9日号】

昨年暮れの自民党派閥パーティ関連裏金発覚から、約半年経過し、政治資金規正法改正案審議に至りました。自由民主党案をベースに公明党・日本維新の会の意見を入れて修正が加えられ6月6日衆議院で可決。しかし、裏金扱い開始の経緯や使途は不明のままで自由民主党の政治と金の問題は明かされていません。
裏金と政策活動費の使い道を最後まで回答拒否して隠蔽し、巨額な企業団体献金で補助金や税制などの決定が歪められたのかもなんら検証されていません。
原因が解明されなくては、効果的な解決策はつくれません。
政治は誰のため、何のために行われているのか。連ドラ「寅と翼」の主人公ではないですが、「はて?」と思わずにはいられない通常国会最終盤です。

◆岸田内閣と重なる、実質賃金25ヶ月連続減少

今後のステルス増税(子育て支援金を令和26年以降に公的医療保険料に上乗せ徴収)や、実際の様々な商品・サービス・公共料金の値上げラッシュの前には、岸田総理や与党自由民主党関係者の述べる賃上げ自慢が、まったくずれて聞こえます。
定額減税の実施により岸田総理は政権支持浮揚を狙っているのでしょうが、それ以上に電気・ガス、医療費、さらに食費など、家計の負担増加が進んでいるのが現実です。
政府がガソリン価格抑制のために石油元売り各社へ約6.8兆円に上る補助金支給を行った「電気・ガス価格激変緩和対策事業」も5月末使用分で終了しており、様々な値上がりに繋がっています。

◆人から始まる経済再生

この春の春闘では5%の賃金上昇を達成しているといった報道がされていますが、経済再生の実感はありません。
消費税の増税、社会保険料の段階的な引き上げ、介護保険料もあり、税金と社会保険料の負担が増加しています。対して、企業は景気が上向き気味の時期でも、賃上げに慎重姿勢を崩してきませんでした。
1990年代、バブル崩壊後に、企業は人件費を圧縮することで利益を生み出しており、海外への生産拠点の移転などもあって、日本経済が低迷する「失われた30年」の元凶となりました。
こうした背後には、自由民主党中心の政権のもと、古い時代の経済政治体制を踏襲し、選挙目当てだけの対策に留まってきた事が指摘されます。
新型コロナ禍から明け、世界各地での気候変動や紛争など、自由民主党政権下でのこれまで通りの「原因解明せず、取り繕う」ことでは対応しきれません。
今こそ、立憲民主党が掲げる「人からはじまる経済再生」環境エネルギー分野・医療介護分野・農業観光分野・デジタル化推進により、積極的、徹底的に人に寄り添い、安心して暮らせる日本をつくりましょう!

◆連ドラ「寅と翼」、今も昔も変わらない

朝の連続ドラマ「寅と翼」は、日本初の女性弁護士・裁判官に就任された三淵嘉子さんをモデルにし、高視聴率で人気を博しています。
私・小宮山も(こうしたことは珍しいのですが)録画してストーリーを追っています。
本作は、連ドラにありがちな「女性の社会進出、活躍」だけでなく、「社会的弱者の存在」や「時代の変化と旧態依然の違い」を時折、帝国憲法・日本国憲法や民法などの解釈を通じて、理解しやすく取り上げており、分かりやすく面白いとう評に繋がっています。
変わりゆく社会に「適応する人」と「変われない・変わりたくない人」の存在は、今も昔も類似した論争が見受けられる背景なのだと痛感します。

◆防災士こみやま泰子としての活動

先日、久しぶりに朝の緊急地震速報が流れ、緊張が走りました。
5月、首都直下地震対策を中心として勉強会での講演をさせていただきました。
災害はいつ来てもおかしくありません。
夏に向けて、豪雨や台風にもつながる気候変動問題も深刻です。
インドの首都ニューデリーの気象観測所では、5月29日、52.9度の最高気温を記録。
地球温暖化による被害は確実に広がっています。
日本国内の自然災害も激甚化、頻発化の傾向にあり、これからの時期、台風や熱波、水害への警戒も欠かせません。
次回の防災関連勉強会開催時には、ご参加頂く皆様とご一緒にマイタイムラインの作成実践なども企画してまいります。
(後日、ホームページ、各種SNS発信などで詳細発表を予定しています。)
多くの皆さまの勉強会ご参加、お待ち申し上げます。

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