国土交通委員会で首相に直接質問

こみやま泰子

 ガソリン税など道路特定財源をめぐる問題が国会の焦点となっていますが、私の所属する国土交通委員会では、ガソリン税収の全額を今後10年間にわたり道路整備に充当するための法律案(道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部改正案)の審議が始まりました。この法案の委員会審議の初日となった2月22日に同委員会で質問いたしました。この日は福田内閣総理大臣も出席、私にとって初めての総理大臣との質疑となりました。
 ガソリン税などを道路特定財源とする制度が1954年(昭和29年)に創設されてから2007年度(平成19年度)までに、道路に90兆6,294億円が投入され、河川など他のものも合わせて130兆円ほどが使われています。年金の例では年金保険料がグリーンピア建設などに使われ、1兆円もの保険料が結局、国民に戻ることもなく使い込まれてしまうとの試算もあります。今後10年間ガソリン税などを全額道路整備に充当する法案を審議するためには、先ず、これまで道路特定財源が適切に使われてきたかどうか、年金保険料のようにムダ使いされ国民の損失とならないよう、チェックする必要があります。
 これまで数回、取り上げてきた国有地下駐車場の問題を今回も質問しました。国交省は道路特定財源955億円を使って、14の地下駐車場を平成9年から平成15年にかけて作りましたが、国交省は駐車場の管理運営を天下り法人の(財団)駐車場整備推進機構にまかせ駐車料金は1円も国庫に入っていません。理事長は元建設事務次官、その他の役員、そして委託の駐車場一ヵ所を除く13の地下駐車場の所長、副所長も主に国交省からの天下りです。先日、水戸の地下駐車場を視察しました。渡辺恒三衆議院議員(民主党最高顧問)は、「駐車場に車が来てびっくりするのは初めてだ」と感想を語っていましたが、大変静かな駐車場でした。国民の皆様が一生懸命努力して払った税金を天下り財団に差し上げるというのではなく、投資した税金をムダにすることなく回収して、国民に還元する仕組みをつくるべきではないかと国交大臣に質問しました。
 冬柴国交大臣は、「995億円は戻るという思想じゃなしに、道路を整備した費用でございます。したがって、整備費が戻るということはありません。・・・995億円というのは平面の道路の下にスペースをつくった道路整備費なんです。ですから、それを回収するという思想はありません」。この答弁は、社会常識から、かけ離れた答弁ではないでしょうか。
 政府は90兆円も使って道路をつくってきたのですが、本当に必要な道路もあり、ムダな道路もあり、14の地下駐車場建設も含め、検証できる仕組みが必要と考えます。
 公共工事をめぐる問題を調べていて、事実解明の障害となっているのが契約書の保存期間が5年間と短いことです。ムダだったのかどうかの検証も困難になります。政治決断として、保存期間を延長するよう総理大臣に質問しました。福田総理は、「行政文書の管理のあり方を基本から見直し法制化の検討を進めている」との答弁。いつまでに結論が出るかあいまいでしたので、改めて質問、総理は「どれだけの文書を残すか、残存期間はどうするか、膨大な量の書類をどこに保存するかということもあり、なるべく早くということで、遅くとも次期通常国会(来年)までに間に合わせるようにしたい」と約束しました。
 道路特定財源の10年間延長にかかわるもう一つの大きな問題は、国交省が昨年11月に発表した事業量65兆円の道路中期計画(素案)が一ヵ月足らずのうちに6兆円減額され、上限59兆円の政府・与党案となりましたが、道路特定財源を投入する正式の道路中期計画の全体像が国会に提示されないまま、予算や予算関連法案だけが数の力で強引に審議されていることです。道路中期計画の全体像の提出を求め、提出時期を明らかにするよう厳しく問いました。冬柴国交大臣は「25日以降、徹夜してでも整え準備し求めに応じたいと思っている」と答弁しました。福田総理は「65兆円が59兆円になった内容について後ほどお示しするので、もう少し待っていただきたい」と答えました。25日に国交省は予算委員会の理事会に、「中期計画(素案)補足資料」を提出しましたが、27日現在、正式の道路中期計画は国会に提出されていません。

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