【プレス民主 号外 2007年10月2日版】

こみやま泰子

 先週末、国会から川越へと帰り、交差点の信号待ちの際、ふと視線を上げると澄んだ秋空の中、見事な十五夜の月が飛び込んできました。
 杵をつく月のウサギを思い浮かべながら豊かな日本の文化と社会を守る政治でなければならないと思いをはせるこの頃です。

◆政治空白の責任、先ずは国民に謝罪を

 9月10日の安倍前総理に続き、10月1日、衆議院本会議で福田総理の所信表明が行われました。
 今国会は本会議演説として総理所信表明が二度続くという異常事態となっています。
 この間、自民党の都合で三週間もの政治空白(混乱)が生じているのだが、総理はじめ政権与党からは責任を恥じているように感じられませんでした。

◆白書のタイトル羅列のような内容

 所信表明演説の内容について各新聞記事にその項目が触れられていることと思います。
 各政策についてあいまいで、「白書のタイトルを羅列したらこんな文書になりました」という印象を受けました。唯一評価する点は「日本には格差がある」ことを認めた事くらいでしょうか。
 私は福田新総理の演説内容に心中期待をしていましたが残念です。
 安倍前総理は内容は間違っていたとしても、熱意のある演説であったと今にして思い返しています。

◆「ねじれ国会」を議論活性化のチャンスに

 テレビや新聞などで「ねじれ国会は政治混乱を招く」かのような報道が見受けられます。
 与党側、自民党側から見ればそうした捉え方になるかもしれないが、先の通常国会まで、強行採決の乱発や自民党与党による衆議院決算委員会でのあからさまな審議拒否などといった異常事態にあったとの認識がまったく欠けています。
 やはり、国民・有権者の選択は重視すべきです。
 「参議院で小沢民主党が第一党(ねじれ国会)になったことで国会が正常な判断をできるようになった」と言われるように私たちも頑張ります。

◆社会保険庁の特殊法人化など再考を

 関心の高い年金問題を取り扱う厚生労働委員会はまだこの後、半月ほど先になるまで議論のときを迎えないものと思います。
 消えた年金や着服など様々な問題が噴出している社会保険庁を、自民党与党は解体するのだと豪語しますが、非公務員型の特殊法人へ移行する事を強行採決で決定したというのがその内容です。
 これまでは国会に長官の出席を求めて答弁行う義務を確保できましたが、特殊法人化することで国会出席を求めにくくなり、年金事業について真実や実態を明らかにしていくことが今まで以上に困難になるのも必至です。

◆郵政民営化の影(混乱)

 10月1日に民営化した郵便局の視察に民主党・国民新党有志で行ってきました。
 視察にあたっては、はたして現場の様子をしっかりと目に出来ているかどうか、順調な滑り出しに見えるところ=政権与党に都合の良い場面のすぐ近くにも、不安を抱えるところを見過ごしてはいないか、あるいは私たちの訪問に対して、何らかの圧力により今後の国会議論で与党に不利となる情報はあえて見えにくくしていることがあるかもしれない、そういった点に留意しました。
 郵政民営化によってどのようなことが起きていくのか、国民の皆様への不利益の現実はどうなのか、様々な国政課題での税金の使われ方ともども、明らかにしていくべく努力して参ります。

◆民主、「法案の嵐」作戦

 朝日新聞(9/28朝刊)の見出しに“民主、「法案の嵐」作戦 小沢代表が号令”とありました。
 国会が開会して既に三週間、民主党は年金保険料流用禁止法案・障害者自立支援法改正案・被災者再建支援法改正案・労働契約法案を提出しました。
 参議院選挙でお示ししたマニュフェストの政策実現のためにも、今後とも政権交代をめざし、地道に活動を続けて参ります。みなさまのご意見をお聞かせ下さい。

アーカイブ