【プレス民主 号外 2007年9月26日版】

こみやま泰子

 突然辞任した安倍前首相の不在と自民党総裁選挙により空転していた国会が約二週間ぶりに動きました。
 参議院では小沢一郎民主党代表を内閣総理大臣に指名、その後に開かれた両院協議会での協議はものわかれに終わり、憲法67条の規定に基づき衆議院の議決が国会の議決とされることから福田氏が新首相に就任した。
 テレビ放送ではあまり映らなかったと思いますが、本会議場での開票作業で議員の木札数に不一致がでるなど不安定な国会運営を予感させる首班指名でありました。

◆最大派閥の清和会(町村派)から総理総裁

 「自民党をぶっ潰す」と絶叫した小泉総理は現在最大派閥になっている町村派につながる森派会長の立場から自民党総裁となりました。
 実に森→小泉→安倍→福田と4代続けて同じ派閥から自民党総裁が選出されています。
 私は六年前の当時から小泉さんが「自民党をぶっ潰す」と言った真意は「田中派をぶっ潰す」即ち「角福戦 争の延長戦」という面が強いのではと、感じています。これでは国民のための政治ではないし、ましてや「改革」と呼べるようなものではありません。

◆古い党内抗争を繰り広げていただけ

 福田総理総裁の人事は派閥回帰が顕著となっています。総裁選では小泉さんの支持が報じられることで昨年は安倍さんに、今回は福田さんにと議員票がなだれ込んで形勢が決まった感がありますが、自民党内では、橋本派経世会(田中派)から党内権力が遷り、清和会がキングメーカー派閥になり、その発言力が確定したことの現われなのでしょう。

◆民主党障がい者政策推進議員連盟の使命

 昨年、11月設立の民主党障がい者政策推進議員連盟で、事務局長を務めさせていただいています。
 先日、ふじみ野市と川越市内で現状のヒアリングを行い、改めて自民与党により強行採決された「障害者自立支援法」により生活や運営が困難になっていると確信しました。
 私たち民主党は、今年の1月、衆議院に「障害者自立支援法改正案」を提出しましたが、与党により未だに審議もされない状態が続いています。
 小泉安倍内閣と続く中で、残念ながら現在の日本政府は弱者切り捨ての方向ばかり強めています。

◆参議院に障害者自立支援法の一部改正法案を提出します!

 また九州で生活保護を打ち切られた方が命を絶たれたと報道がありました。
 障がい者を取り巻く環境の悪化も日々増大しています。
民主党は、現在開会中の臨時国会で緊急避難的な対策ではありますが「一部改正法案」を参議院へ提出します。
 現行の法は自立支援とは名ばかりで、自立を阻害する内容であるとの認識のもと、私たちは「応益負担から応能負担へ戻す」ことが解決策としてどうしても必要であると、議会で、これからも根気強く働き掛けて参ります。

◆政治は、生活を守るためにあります

 九月十日から始まった第168回臨時国会は結局9月中ほぼ3週間も議論なし…。
 本来なら今ごろ「テロ特措法」や「政治とカネ」などしっかりとした議論が始まっている筈でした。
 今後、所信表明・代表質問、その後に予算委員会と改めて日程が決まってから、やっと論戦が始められる事になります。
 私たちは国民生活を守る、そして国際社会において名誉ある行動を決断するべく国会において真摯に議論をして参ります。
 どうぞみなさまのご意見をお待ち申し上げます。

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