【泰子リポート 2014年6月8日版】

こみやま泰子

 梅雨が続く中、7月としては最大規模の台風も発生、各地で豪雨被害への心配がされています。
 昨今の豪雨や竜巻発生は、地球温暖化の影響とも言われます。
 一人ひとりが、自分で出来る「自然環境に優しい生活」に取り組んでいくことから始めなければならないと感じます。

◆憲法は、権力の暴走から国民を守るためにある!

 第186回通常国会が閉会し、安倍内閣は解釈改憲を行う閣議決定をしました。
 これは、集団的自衛権は自然権として保持するが、行使はしないとした、これまでの政府解釈を覆すとともに、憲法の本質である、権力の暴走を止める立憲主義・国民主権をも蔑ろにする暴挙であり、容認できるものではありません。

◆シリア難民キャンプを視察

 6月30日、中東、ヨルダンにあるザータリ難民キャンブを衆議院議院運営委員会視察で訪問しました。
 ヨルダンは旧約聖書にも登場する「死海」や映画「インディージョーンズ最後の聖戦」の舞台にされたペトラ遺跡などが有名なうえ、政情も安定していて比較的安全な国です。
 しかし周辺国では紛争が絶えず、古くはパレスチナ難民、現在もシリア難民の受け入れている国でもあります。
 紛争により被害を受ける者の大半は子どもや女性です、この現実を直視する事が重要です。

◆人道支援で対応するヨルダンに学ぶ

 ザータリキャンプは、約2年前からシリア難民を受け入れています。
 年内には避難民が80万人に増加すると予想されている巨大な難民キャンブです。
 現在も約60万人が祖国の紛争から逃れ住んでいます。
 キリアンUNHCRザアタリキャンブ責任者とUNICEF、JENのスタッフから、現状の説明を受けました。
 難民キャンブでは、食料と飲料水・生活排水の処理、衣料品、医療の提供の他に、教育やカウンセリングを行い、住民自治などを通じて、安全なコミュニティづくりの支援が行われています。

◆武力行使しなかったからこそ得られた信頼

 今回の委員会視察では近隣に紛争地域がある国々を訪問しています。
 平和であり危機感の薄い日本の姿と、現実に紛争地帯である隣国と対外的な外交を行う国々を比較しながら行程となりました。
 解釈改憲での近隣諸国との軋轢を懸念するニュース、また、号泣県議の情けない姿を視察先でテレビニュースに映し出されたが、これらを見て、諸外国の感覚と日本ではズレが生じており、かつ、そのズレに気づかない内向きで鈍い政治感覚に陥っていることを感じました。
 武力ではなく、鉄道などのインフラ整備や人道的支援への取組を重ねてきた日本と日本人は、イスラム圏でも単に受け入れられるだけでなく、信用されています。
 この平和外交が、日本国の大いなる資産であることも、難民キャンプに行き再認識できたことでした。

◆安心して暮らせる毎日。

 通常国会で、私は「社会保険労務士法改正法案」「九段会館建替法案」「TPP情報提供促進法案」、「ゴミ屋敷対策法案」などいくつかの議員提出法案の提案者となりました。
 長年、関わってきた「水循環基本法」は遂に成立し、7月1日に施行されました。
 今後とも、超党派で協力して必要な法制を目指すもの、あるいは政府与党案への対案や、足らざる内容を独自に示す法案の提出・審議を通じて、現実に即した、自然と共生し安心して暮らせる毎日を守るため、活動してまいります。

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