【プレス民主 号外 2006年3月版−2】

こみやま泰子

◆議論軽視の小泉政治
 13日、共同通信社が「首相が会期延長論を封印」と報じています。まだこれから重要法案の審議を控えているが、会期延長を考えず、全法案が成立するよう各閣僚に要請した、と。
 教育基本法や公務員制度改革、共済年金と厚生年金との一元化、医療制度改正、まちづくり3法の中心市街地活性化法と都市計画法、などなど、様々な論点から議論を尽くすには充分時間を掛ける必要があります。
 今国会の会期は6月18日までですが、小泉首相は法案のしっかりとした議論よりも「採決」を優先する考えを示していることになります。
 耐震強度偽装の根源にある建築基準法の改正、結局は中心市街地活性化どころか衰退が止まらないまちづくり3法など、過去の政策の失敗への対応に時間と労力(皆さまの税金で活動している行政)を掛けて処理していかざるを得ない現実。これもまさしく税金の無駄づかいです。
 一昨年の年金制度改正の時は、時間がないと言い審議を打ち切り強攻採決して、その後40箇所以上の法文ミスが見つかり、閣議で修正を了承してしまいました。
 小泉首相にとっては、生活に直結する重要法案の審議も形式にしかすぎず、内容より法案が通過する事自体が重要なのだとしか思えません。
 論戦を挑む側である民主党にも、問題の多い今国会ですが、反省すべき点は反省し、中身の濃い議論を行ってまいります。

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