【泰子リポート、2022年3月7日号】

ロシアによるウクライナ侵攻に対し、国際社会から批判が高まっています。
両国の停戦交渉の行方も注目されています。
衆議院では3月2日、さらに国連総会でもロシアへの非難決議が採択されました。
立憲民主党は、先駆けて27日、党大会で採択したロシアへの非難決議の中で「ウクライナの主権、一体性、独立を支持する」ことを改めて表明。
泉健太代表は、米国駐日大使、ウクライナ駐日大使などから要請を受け、行動を重ねています。
また、3月21日まで、埼玉県他の地域の新型コロナ感染症対策としてのまん延防止等重点措置も延長となり、さらなる日本経済と生活への影響も懸念されます。
立憲民主党は、観光産業事業継続給付金法案の提出など現実的な施策を打ち出しています。
ようやく留学生など日本への入国が可能になる水際対策の緩和判断されるタイミングでの、ロシアによるウクライナ侵略が重なり、政府による自粛要請を基本とする対応への不満もつのっています。解決の難しい問題に世界は直面しています。
さまざまな国や地域との交流を重ね、協力を深めて冷静的確迅速に行動していきたいと思います。

◆ウクライナの現状 日本と直線距離で約8000km

国の広さは約60万3700平方キロメートルと、日本の約1.6倍の面積があり、約4000万人が暮らしていたウクライナ。
ロシア侵略が始まり、隣国のポーランドなどへ130万人以上(3月6日現在推計)が国外へ避難しており、国連(UNHCR:国連難民高等弁務官事務所)によると、今世紀最大の難民が発生すると推測されています。
また、日本には約1200人のウクライナ人が在住しています。
1922年に出来たソビエト連邦は、1991年に解体し、15ヶ国に分裂。ウクライナ(首都キーウ:ロシア語呼称はキエフ)は、これら旧ソ連15ヶ国の中で、ロシアに次いで人口が多い。
独立後のウクライナでは、厳しい政権運営が続いている。
国内人口の約2割がロシア人で、更にロシアの隣国であるため、NATO北大西洋条約機構加入を希望しながらロシアが強固に反対を表明してきた。

◆NATOの勢力拡大とロシアの抵抗

そもそもNATOは、ソビエト連邦に対抗するため、欧州やアメリカを中心に作られた軍事同盟であり、ソビエト連邦崩壊後もソ連邦の一部だった国も含めて拡大。
ロシアがNATO加盟国と地理的に近く囲まれるようになるなか、隣国のウクライナの加盟阻止を目したプーチン大統領は、交渉によるのではなく、軍事侵攻という強硬手段を選択し、まっとうな判断が出来なくなっているのではないかと見受けられます。

◆原発への攻撃を行い、核の使用もほのめかすプーチン大統領

各国から孤立する中、ウクライナのチェルノブイリ原発事故跡、ヨーロッパ最大規模のサポリージャ原子力発電所などもロシア軍が掌握したと報道されています。
現状、重大事故発生や放射線量の上昇などは見られず、ウクライナにより管理されている様子ですが、原子炉本体への攻撃・損壊でなくとも、なんらかの要因で冷却水電源が失われるなどでもすれば、重大事故や爆発に至ることも起こり得ます。
欧州だけでなく世界的規模の放射能汚染拡散も心配されます。
学校や病院、民間施設や住宅、さらに原子力発電所周辺を含めての攻撃を行うロシアは重大な国際法違反、国連憲章違反の暴挙を継続しています。

◆日本とウクライナ、ロシア軍の侵略がもたらす経済的損失

11年前の東日本大震災の時、日本・福島へウクライナからも多くの支援がありました。
立憲民主党はウクライナへの支援のため全国で、ウクライナ難民支援募金活動に取り組んでいます。
ロシア軍の侵略から、天然ガス供給減少や、ロシア上空の欧州便航空通過に替えて南ルート利用での燃料や時間・料金の上昇などが想定され、燃料・エネルギーの高騰、流通の混乱などに繋がって様々な産業に影響が想定されます。ロシア国内での事業中止・撤退、輸出やサービスの停止など、各国の民間企業でも対応が図られています。
8000km離れた日本にいる私達も、ロシアの侵攻停止がなされるよう世界各国の方々とともに関心を持ち、声を上げてまいりましょう。
ロシア軍は、ウクライナから即時撤退すべきです。

【印刷用pdf】
https://www.yasko.net/wp-content/pdf/20220307yasko_report.pdf

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