今年の漢字として4度目となる「金」が選ばれましたが、私が選ぶなら「化」です。
変化続けるCOVID19に、政府の対策は後手に回り景気も悪化、様々な制限を受ける人々の生活にもリモート活用など新しい進化もありました。
物質的豊かさと同時にミニマリストが表れ、また、マスク着用の日常化で化粧も簡易なものに。SDGs・持続可能な開発目標に則り、日本の政治や経済も「新たな変化・進化」の起点となるべき年です。
衆議院議員として7期目に入り、充実した1年であった一方で、懇親会などで語り合う交流の機会(社会の最前線の話を聞く貴重な機会)が無くなり、オンライン会議が日常になるなど、行動変化・価値観の変化から、「社会の変化と進んでいく世界」の中で、日本政治における価値観の近代化は喫緊の課題だと痛感しています。
人 類と感染症との闘いの歴史は繰り返してきました。未曾有の新型コロナ禍で、罹患し回復した知人、コロナ禍の景気動向を聞いていた同級生の急逝もあり、命の尊さと政治の責任の重さを見つめ直しています。
これからも歴史に学ぶ謙虚さを大切にして、国民の生活を守る政治に努めてまいります。
◆立憲民主党の政府提出の補正と行政監視。10万円給付の1200億円事務経費の矛盾を正した予算員会質疑。
補正予算案の一般会計の総額は、35兆9895億円と、補正予算としては過去最大で、18歳以下への10万円相当の給付や、中小企業への支援金など、経済対策のための歳出を盛り込み賛成多数で可決されました。
立憲民主党は、新型コロナウイルス対策が不十分だとして、組み替え動議を提出しました。
内容として、政府の住民税非課税世帯への10万円給付を1人あたり10万円給付に拡充し、看護師や介護士らエッセンシャルワーカーへの無償検査、持続化給付金の再給付などで歳出を11兆8000億円積み増し、また、補正予算案のうち、マイナンバーカード保有者に最大2万円のマイナポイントを付与する約2兆円の予算は削除。18歳以下への10万円相当給付でクーポン配布に必要な事務費967億円も削り、差額は特例公債でまかなうこととしていました。
この補正予算組換え案は、反対多数で否決されましたが、自民党のゴリ押しで決まったクーポン券で事務経費が1200億円に膨張したことが後藤祐一代議士の予算委員会理事会での指摘から発覚し、予算委員会質疑等を通じ、地方自治体が10万円全額現金給付可能になるなど、補正予算の実質的修正に至りました。
今後とも、来年度予算と合わせての16ヶ月予算の正統性や、緊急性の確認、アベノマスク・GoToキャンペーン関連事業のようにこれまでの補正予算で組まれてきた施策をしっかりと行政監視・チェックしてまいります。
◆師走に走る。国交省、建築統計の二重経常問題発覚
私・小宮山は立憲民主党の国土交通部会長を務めています。
12月15日早朝に「国交省 建設工事受注動態統計書き換え・二重計上」のニュースが入り、急遽国土交通省よりヒアリングを実施。また16日には小川政調会長他も参加して国土交通部会を開催しこの場でも説明を求めました。
この統計は、GDP速報値や、セーフティーネット保証5号を利用できる中小企業の業種範囲に影響が考えられます。階猛代議士から予算委員会に負いて「第三者機関設置で事実関係の解明と解決」の提案があったことから、国土交通省は1ヶ月を目途に解明に向け動き出すこととなっています。
日本政府の統計や行政は信頼できるものと考えられていたはずが、自衛隊日報隠ぺい、森友・加計問題での隠ぺい改ざんなど、わずか数年で信頼が大きく揺らいでいます。
公文書管理においても、日本が民主主義国、先進国としての進化を目指したいと思います。
◆2022年(令和4年、壬寅・みずのえとら)はどんな年になるのか。歴史紐解きました。
寅の相場格言は「寅千里を走る」といわれ、往来相場が少なくないようです。(数字は株価騰落率、後段は象徴的な事件や出来事。)
1950年 ▲7.3%、「朝鮮戦争」(6月)
1962年 ▲0.8%、「キューバ危機」(10月)
1974年 ▲11.4%、「ニクソン大統領辞任発表」(8月)、「田中角栄首相辞意表明」(11月)
1986年:+42.6%、「チェルノブイリ原発事故」(4月)「金融ビッグバン」(10月)、「国鉄分割・民営化関連法案8法成立」(11月)
1998年 ▲9.3%、「橋本龍太郎首相退陣」(7月)、「ロシア危機」(8月)「日本長期信用銀行の国有化」(10月)
2010年 ▲3.0%、「ギリシャ危機の世界への波及」(4月)
※引用:東洋経済online2021/12/19 18:31配信「壬寅の株式市場は「大荒れの年」になりそうだ」より抜粋
下落は戦争、国外の危機、国のトップ辞任、銀行の国有化などがきっかけとなっていると見受けられます。
株式にご興味のある方は、更に世界政治にも関心を置くことが肝要なのではないでしょうか。
株式市場が波乱含みであったとしても、ぜひ自然災害の被害の少ない穏やかな一年であってほしいと願っています。
◆年末雑感、来年に向けて、小宮山の抱負。
先週、寺島実郎さんの講演を聞く機会がありました。
資本主義の転換点における混迷があり、新しい経済対策「分配の公正:格差と貧困の克服」「新しい産業創成:基幹産業の埋没の中」など、示唆溢れる提言をお聞きしました。
改めて新しい市場として、環境や人権なども含めた経済のルール形成と実行が日本に求められていると感じました。
来年は、しっかりと現実と歴史、視野を広げて、次世代に向け歩み進められるよう努めてまいります。
小宮山泰子国政報告会、勉強会、意見交換会も開催計画してまいります。
ご一緒に安心して暮らせる日本をつくるため、ご参加、ご支援をお願いします。
良い年をお迎えください。
<印刷用pdf>
https://www.yasko.net/wp-content/pdf/20211227yasko_report.pdf
表面 | 裏面 |