【泰子リポート、2021年3月29日号】

今年の桜は3月中に早くも満開を迎え、新型コロナ対策に疲れた心が癒されます。
新型コロナのワクチン接種は始まりましたが、人口の過半を占める65歳以下への接種予定は見通せない状況です。
昨年2月以来提言している「PCR・抗原検査の充実」についても、自民党職員や家族について本年2月に行なわれたのとは裏腹に、国民は未だに任意だし、無症状の陽性者は基本的に調査していないので、そもそも「日本国内の新型コロナの実情は不明」なのが現実です。
精神論でコロナは制圧できません。政治日程優先の緊急事態宣言解除も非論理的です。
国民の命・生活を守るため、優先すべきは「医療崩壊抑制」「無症状者の補足」だと思います。

◆総額106兆円余の令和3年度政府予算、3月26日成立。

令和3年度予算案に対して、立憲民主党は組み替え動議を出しました。
残念ながら採択されませんでしたが、例年の10倍もの予備費や、年度末までに執行されないGoToトラベル事業費相当額を、まずはコロナ対策に使う内容でした。
政府発表のコロナの感染防止対策やワクチンの供給・接種体制の遅滞が明確になるなか、第4波の懸念が生じ、新規感染者数下げ止まりとともに変異株の感染が国内各地で見つかっています。
また、総務省官僚らの接待問題などの不祥事も次々に発覚、接待額を上回る利益・利権のための政官業の癒着が明らかになってきています。
この利権構造が、経済・ジェンダー・人権・デジタル化・教育などで、世界から日本が後進となった要因なのでしょう。

◆提案した施策「マイクロツーリズム」が始まります。

全国で長引く観光支援事業GoToトラベル停止を受け、住民限定で地域内の宿泊施設に泊まった際の代金割引など自治体が実施する割引を支援する「地域観光事業支援」(レベル2地域・5月末まで)の実施について国土交通省・観光庁より発表されました。
観光産業は、すそ野も広く、全国で900万人、自動車産業に匹敵するとも推測され、政府支援は、地域経済支援に直結するものです。
2月に立憲民主党国交部会(小宮山部会長)として国土交通大臣へ「観光産業に関する要請」文を提出しています。
この要望では「GoToトラベル事業について、緊急事態宣言解除後に全国一斉に一律での再開ではなく、地域内観光・地域を限った近距離移動の旅行(マイクロツーリズム)を推進し、事業の財源や権限を地方に移管することで、地方が中心になって自主的に事業を行うことが可能となるよう施策を講じ、全国的な一律展開については感染症収束後に実施するよう」求めたのに対し、赤羽国土交通大臣から「課題はあるが、できるところから懸命に取り組んでいきたい」との回答を得ていました。

◆野党の提案が実現。「自民党でないと予算がつかない」は間違い。

反対ばかりとの非難もされますが、実際に「野党から現実的な提案」を行っていることを知っていただきたいと思います。
3月23日の本会議では、私からの質問に対して「国土交通省では、事業の実施に当たり、必要性や緊急性に応じて、第三者の意見を聞きながら、実施することにより、公平性、公正性に努めている」と国土交通大臣からの答弁がありました。
公共事業は、党派や特定の議員によって左右されず、実施されるとの回答です。
災害復旧や治水・無電柱化など、地元の必要な整備を小宮山は、これからも進めて参ります!

◆河井克行元自民党議員の無罪主張から一転買収認めたが、貰った側も責任あり。

広島県での参議院選挙買収事件では、自民党からの1億5千万円の資金などが原資と疑われる、自民党候補支援者・首長・地方議員への現金バラマキが明らかとなってきています。
衆議院の任期満了が10月に迫るなか、容疑を認め議員辞職した背景には、補欠選挙とならないことを目されていると推察されます。
異様な多額の資金が自民党から提供されなかったら、河井元法務大臣夫妻の事件もなかったのかもしれません。自民党内からの批判の声はにぶく、自民党での選挙では、なかば当たり前となっているのではないかとも疑われます。
政界を引退した元自民党女性議員がお金を配らずに選挙で応援してもらえるわけがないと先輩から叱
られ驚いたなどと語ったとする報道からも、河井夫妻だけの問題ではないと感じます。

◆東京オリパラまで4ヶ月、振付師MIKIKOさんの開会式は観たい

日本オリンピック委員会の、森元総理が辞任、また開会式の演出を担った佐々木氏の女性タレントを侮辱した提案によっても、女性蔑視、ジェンダー不平等な日本の現状が世界に発信されています。
東京オリンピックの開閉会式の執行責任者を辞任した振付師のMIKIKOさんの企画は「鳥肌もののカッコよさ」があったと渡辺直美さんがYouTube動画で明かしているという。
リオオリンピック閉会式での「現代の東京を8分間で見せる」パフォーマンスは正に鳥肌ものの感動でしたから、叶うことならば、そうした優れた演出の開会式を観たいと願っています。開催が可能となった場合に、これまでの女性蔑視・ジェンダー意識の欠落が、正されることが、「東京オリパラのレガシー」になることも期待しています。

表面
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