【泰子リポート、2021年1月4日号】

新しい年・辛丑が始まりました。新早々、首都圏知事により緊急事態宣言発令を政府に要請しなくてはならならないほど、新型コロナよる、医療崩壊危機は深刻な状況にあります。年末には大江戸線運転士にクラスターが生じ、運行7割減となったなど報じられています。
医療・介護・交通・ゴミ収集はじめとして、社会を動かすのに欠かせないエッセンシャルワーカー(社会機能維持従事者)は、平時にもその専門性を活かし、過酷な現場で社会を支えていますが、新型コロナあるいは大規模災害時などで仮に対応が失われれば、都市は健全に機能しません。

◆新型コロナ対策、政府は今すぐ野党提案を受け入れるべき

昨年、新型コロナ発覚以来、野党は「より多くの方が受ける検査体制の拡充」を政府に要求、小宮山泰子も12月、国土交通委員会閉会中審査で、令和2年度第三次補正において1兆300億円計上されているGoToトラベルの予算を抗原検査・PCR検査費用に回すことで、無症状の陽性者の移動を制限し、感染拡大防止を図るべきとの趣旨で大臣等へ提案していますが、残念ながら現政府与党は、「経済とコロナ対策の両輪」といいつつ、「自助が基本の自粛」ばかりで、後手後手が目立ちます。ニューヨークなど他国では、無料・低額で何度も検査ができるのに、なぜ日本は未だに実現できないのか、政府から納得できる回答はありません。
1月18日見込みの通常国会開会後で審議といった悠長なことをいう与党自民党は、医療機関も市中の経済人の危機感も感じないのでしょうか。医療崩壊、国民の命、地域で頑張る事業者に今、必要なのは共助、公助です。政府与党は今ごろ法案作成に入ったようですが、立憲民主党はじめ野党は既に感染症対策の特措法改正を国会に提出しています。また、昨年4月には事業者の家賃補填支援法案も提出済です。これらをベースに審議を進めるべきです。

◆未来を選ぶのは「あなた」です

昨年日本も世界も変化を余儀なくされました。菅内閣が発足し、脱ハンコ、デジタル庁設立、携帯料金を下げるなどを「改革」と称していますが、大胆に切り込んだ政策とは言えず、現状対応すべき課題としての優先度にも疑問を持たざるを得ない単発的施策と認識したほうが無難でしょう。
政府は、来年度税制改正で(1)ポストコロナの経済再生(2)経済のデジタル化(3)グリーン社会実現を掲げています。しかし新型コロナで、日本は、企業・教育分野などでデジタル化普及にたいして、遅れていることが可視化されました。対比して見ると、コロナ危機に対してドイツ・ベルリンでは、助成金支給システムを2日で構築し、オンラインで申し込むと即座に5000ユーロが振り込まれています。
また新たに使われている用語「グリーン社会」の定義も不明瞭です。施策をみると「カーボンニュートラル:CO2排出実質ゼロに向けた、脱炭素効果の高い設備投資への減税措置やエコカー減税の2年延長などが挙げられているものの、海外と比較すると、近視眼的な従来の施策の延長に過ぎません。
一方世界に目を転じれば、環境関連事業に限定したESG債の発行額は5000億ドル(約55兆円 2020年11月末)と急成長を遂げています。

◆私がグリーンインフラで、土木建築・都市計画に新しい価値観を推進する理由

小宮山泰子は衆議院議員として、子供の貧困対策推進法・水循環基本法・建設職人基本法・動物愛護管理法・動物看護士法・交通政策基本法・国土強靭化基本法など、立法・改正法にかかわっています。その根底には、安心して暮らせる日本を創ることを常に念頭に置き国会議員として活動していることがあります。次に目指すのは、環境負荷の少ない、「持続可能で、その地域特性を活かせる街づくり」を後押しする立法です。
コロナ後の経済は、環境・社会問題・サステナビリティによるESG金融などが大きく拡大すると予想しています。
また、近年の大規模自然災害、水害による高齢者施設等の度重なる被害、高度経済成長期に敷設した老朽化インフラの更新問題など、人口減少や都市計画変更によるコンパクトシティ化など、私たちの住む地域も自然との共生が、大きな判断基準になっていくことでしょう。
電気自動車・クリーンエネルギー促進など環境負荷の低い製品の普及とともに、これまでコンクリートで固められた河川整備は、ビオトープや流域治水により霞堤の活用など、自然素材の特徴を活かした整備により、ひいては温暖化防止にも寄与することでしょう。すでに、ニューヨークやアムステルダムなど、都市部の緑化、水辺の活用などグリーンインフラ導入の成果が出てきている地域もあります。日本では、江戸時代の隅田川桜堤が、グリーンインフラの事例として挙げられます。木の根っこが経年で広がり、強い堤防を構築するという発想を改めて日本の公共調達に取り入れたいと思います。

◆バイデン米国大統領、ハリス副大統領の就任で変わること

2050年までに脱酸素化を実現することを目指し、バイデン次期大統領は今後4年間でインフラ再建と、クリーンエネルギー分野に2兆ドル(約220兆円)を投資する計画を表明しています。また、女性・黒人、そしてアジア系ルーツを持つ初めての米国副大統領カラマ・ハリス氏誕生により、ジェンダー平等やマイノリティー・社会的少数者のエンパワーメントに繋がると期待が膨らみます。米国大手金融シティグループの報告書で、人種などの不平等に起因して米国ではこの20年間で16兆ドル(約1700兆円)の経済損失が生じたと記されています。日本でも、男女賃金格差とともに、非正規労働の多くを女性が占めており、新型コロナで雇い止めにあったひとり親家庭など、社会的弱者も生じるなど、所得格差の拡大が、結果的に経済損失に繋がっていくことになります。
日本のジェンダーギャップ指数は世界で121位となっていますが、諸外国でジェンダー不平等をなくす努力を進めている中で、追い抜かれて、さらに順位が下がっています。論理や明確な判断基準を基にする外交を行い、国益を守り、発展させる政治が、評価されるように変わると考えます。米国のリーダーが変わり、これまで通りの“接待とこびへつらい”の外交は効きません。

◆安心して暮らせる日本を埼玉からつくる。

2020年広島県の元法務大臣・自民党議員夫妻の参議院選挙での関係地方議員や後援者への金銭バラマキ裁判、元農水大臣の大臣室で業者からの不正金銭授受、桜を見る会で安倍後援会の公費を使っての接待など、一強政治により、政治判断が鈍らされたことが表面化しました。
今年は衆議院総選挙が必ずあります。米国、ドイツ、英国のEU離脱など変革の年でもあります
「ピンチはチャンス」です!古くからの利権まみれ、利益誘導の日本政界を正すチャンスの年にしましょう。
政治の失敗は、国民の生活や事業、命を奪います。 日本国内で餓死した家族、兄弟の報道が12月にありましたが、改めて政治の責任を実感し、「社会的弱者をつくらない」そして「国民の生活を守る」ため、小宮山泰子は地道に闘い続けます。
あなたと共に安心して暮らせる日本を創っていきます。本年も、みなさまのご意見、ご要望、ご協力を小宮山泰子へお寄せください!

泰子リポート表面1
泰子リポート裏面2

【 泰子リポートpdf版 】
https://www.yasko.net/wp-content/pdf/20210104yasko_report.pdf

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