フォーラム「持続可能な成長のための健康長寿社会への投資-高齢者ケアのための地域的アプローチ」

こみやま泰子

8月15~17日、日本およびベトナム社会主義共和国政府、「人口と開発に関するアジア議員フォーラム(AFPPD)」等により開催されたフォーラム「持続可能な成長のための健康長寿社会への投資-高齢者ケアのための地域的アプローチ」出席のためベトナム・ホーチミン市を訪問しました。
会議オープニング・セッションには、グエン・ティ・キム・ティエン ベトナム保健大臣も出席され、歓迎のご挨拶とベトナムの介護の現状などもお話しいただきました。
久しぶりの国際会議出席でしたが、急速に進む高齢化・介護需要増加など対応すべき課題が山積していることからも、日本が制度構築に対してリーダーシップを取るべき分野だと感じました。
コミュニティ・クリニックVoutSongでは、エイズ対策の患者さんとも接し、社会福祉の原点と日本のアジアでの役割に誇りと確信を得た国際会議出席となりました。(写真使用許可いただきました。)
レセプションなどで各国の議員とも交流。
写真は、1)香港およびインドの議員と、2)ブータンの議員と、3)台湾および香港の議員と。

アジア太平洋地域の60歳以上高齢者人口は約5.5億人、世界同年齢層の約6割を占め、高齢化も急速です。対策を講じなければ、医療費や社会保障費の増加が各国の財政に甚大な影響を与える事となります。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」達成の為にも考慮が必要です。
予防・医療・介護を充実させ、健康的な高齢者を増やすことで経済的自立を促し、活力ある健康長寿社会を構築することが、喫緊の課題となっており、APECの「Healthy Asia Pacific2020」でも共同して取り組む課題に指摘されています。
フォーラムでは、官民それぞれの立場で高齢化問題に関わる有識者・実務者が参加し、高齢化の現状と経済的影響・日本の高齢化対策の事例や制度・高齢者ケアにおけるコミュニティの重要性・介護人材開発と国境を越えた介護人材移動等について活発な提言・意見交換を行いました。

【1日目】日本の高齢化対策とアジア健康構想について、ジェトロ主催の高齢者ケア産業展示会でバーチャル・リアリティー(VR)体験など視察。

【2日目】JICAが感染症防止など技術協力する、ホーチミン市最大、約2千床、医師数8百人、1日の患者数約5千人・入退院約5百人、日本人医師看護師・日本で資格を得たベトナム人看護師も在籍するチョーライ病院を視察。2020年にはチョーライ日越友好病院も開院予定。

【3日目】AFPPD常任理事会。武見敬三議長が全部英語で仕切られ、各国の国会議員から貴重な意見・提案が活発に出されました。

【その他】赤枝議員のライフワークでもあるエイズ対策、ベトナムでの地域の取組について日本国際交流センター、ホーチミン市、NGO協力のもと視察。日本もファンドを通じて経済的支援を続けています。エイズ患者自身やサポート団体・個人との質疑、意見交換を行いました。

集合写真
会議の様子
会議会場にて
コミュニティ・クリニックVoutSong
エイズ簡易判定検査
VoutSongでサポートする側、エイズ当事者も一緒に記念撮影(使用許可頂きました)
意見交換
香港およびインドの議員と
ブータンの議員と
台湾および香港の議員と
バーチャル・リアリティー(VR)体験
チョーライ病院には、日本人医師・看護師、日本で資格を得たベトナム人看護師も在籍
医療関係者と
AFPPD議長の武見敬三参議院議員と
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