【泰子リポート 2016年8月9日版】

こみやま泰子

 リオ・オリンピックが開会し、毛呂山町出身の瀬戸大也選手はじめ、連日日本人選手の活躍が報じられています。開会式では、1945年、広島での原爆投下への思いが込められた演出がありました。
 8日には今上天皇陛下よりお気持ちが語られました。この間も、各地の労働組合や長崎大学関係者など様々な立場、地域の方々が平和、慰霊の活動を続けてられいます。
 最近気になるのは“報道”が萎縮してしまい批判や疑問すら呈することなく、政権に対して忖度する姿勢が顕著になっていると感じることです。これは国民の知る権利、参議院選挙などでの判断基準となる情報を得る機会が阻害されることに繋がります。世界の政治・経済が激動する今こそ、日本には公正なジャーナリズムが必要だと思います。
 これからも立憲主義、国民の生活・権利を守るために頑張ります!

◆年金運用5兆円損

 7月上旬発表のはずが、今年だけなぜか参議院選挙後の7月28日に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が平成27年度の公的年金運用実績を発表し、その運用損失が5兆3098億円に上ったことが分かりました。
 巨額損失自体も問題ですが、根本的原因とも言える点は2014年10月に、国内株式運用の割合を従来の約15%から25%に変更したことにあります。
 すなわち“GPIFをアベノミクスの株高誘導に使ってしまった”ことで、年金積立金を原資に使った、壮大なギャンブル行なわれているのです。世界的に見ても、こうした運用手法は異質であり、本来、国民の老後を守るために、可能な限り安全な運用を行うべきものです。
 国民の利益を損ねる本件も大手報道では、さらりと触れる程度で終わってしまっており、残念です。

◆沖縄県高江米軍ヘリパッド建設強行

 7月11日、参議院選挙で現職大臣の落選が確定した日、高江地区を取り囲むように造成される米軍ヘリパッド工事が突如開始され、現地には、全国から500人を超える機動隊員が投入されました。
 そもそもは米軍属による女性殺害事件後の防犯活動を理由に集められていた機動隊員ですが、防犯活動ではなく、住民はじめとする抗議活動を排除するために現地入りさせられたような状況です。テント撤去、やんばるの森の違法伐採、抗議活動者排除の時に数名が救急搬送される事態になっているなど、法治国家とは思えないような沖縄の現状は、本土では殆ど報道されることがありません。
 まもなく日本が敗戦して71年目の節目を迎えます。

◆お友達内閣というより親族内閣

 内閣改造があり、また閣僚の安倍首相お友達度が増しているとの報道がありました。副大臣・政務官の発表も見ると、安倍総理実弟や大臣兄弟、夫婦が仲良く同じ内閣に入っているなど更に驚いてしまいました。
 昔の自民党なら、兄弟・夫婦は同時に内閣に入ることは遠慮するものと言われていましたが、今は何ら問題にならないのでしょうか。世襲批判を受けたとしても、生まれるときに親は選べず、現在の日本政界には世襲、兄弟、配偶者など親族が議員を務める例は多く見受けられるのも事実です。
 多くの志ある方が政界に入る事が、多様な価値観・見識を政治へもたらす事になると考えますが、これでは候補者になることは、親族・富裕・有名人などが優先され、志や知識は二の次になるのではないでしょうか。 
 こうした親族就任の実態も報道での指摘が見受けられないのも残念です。

◆民進党代表選挙を通じての成長を

 親族による構成とうことではありませんが、政党において同じ顔ぶれによる執行部構成が長く続くと、人材、思考の硬直化を招きかねません。民進党においても、多様な価値観、新しい視点を受け入れるという環境か遠のいてしまうのではないかといった懸念も生じます。
 9月、民進党代表選挙では、暴走する現政権、普通の人から豊かになる日本を勝ち取る体勢を構築できるよう頑張ります。
 立秋とは言いながら、残暑厳しい季節です。皆さまご自愛、お祈りして、これからも頂きました声を国政に届けてまいります。

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