【泰子リポート 2015年1月5日版】

こみやま泰子

 2015年『未年』が始まりました。
 昨年末、憲法上4年と明記されている任期を2年残した安倍総理の自己都合解散がありました。
 おかげさまで、私は、衆議院議員連続5期目、また、埼玉県議会議員に初当選した平成7年から数えて、政治生活20周年を迎えることとなりました。
 20年前を思い返せば、阪神淡路大震災、サリン事件が起き、その後も9.11同時多発テロ、さらに東日本大震災など度重なる自然災害もあり、様々な価値観が大きく変わる出来事が相次ぎました。
 日本、そして世界は激動の時代を迎えていますが、日本の政治は高度成長期と変わらないまま取り残されていると実感します。終戦から70年。
 皆様の代弁者として国政に携わる中、過去から学び、同じ轍を踏まない、冷静な分析と判断を心がけたいと思います。

◆2015年政治課題
①原発再稼働 ②TPP ③安全保障法制

 これらは、世界における日本の位置づけを大きく変えてしまうものとなります。
 自民党政権でのエネルギー政策は、原発再稼働ありきで、思考停止状態にあると思います。
 国会審議で子供の甲状腺ガン発生問題について発言した際に、自民党議員から議事録の削除を求められた事があり、“東日本大震災で起きた福島第一原発事故は無かった事にしたい”といった思惑さえ感じられました。
 被害がなければ補償も不要になります。過去の自民党政権のもと、国策で進めた原発政策の失敗も無かった事としたいのでしょうか。

◆景気対策は重要だが、儲けさえすれば良いの?

 原発輸出、国民皆保険制度を壊しかねない医療保険の営利主義、武器産業への参入が政治課題にあがってくると予想されています。
 これらと同時期に憲法改正論議などが行われ、しっかりと議論の必要な問題が話題にならないよう誘導されることも懸念されます。
 日本は戦後経済成長の中で、国民に公正に平等に接しようと努力を重ねるとともに、基本的な治安の良さと、戦争への荷担をしない事で、世界中からの信頼と尊敬を受けるまでになっていました。
 日本企業が世界で活躍できた背景を、改めて見直す年にしていきたいと思います。

◆今年は敗戦から70年、戦争に突き進んだ失敗に学びたい

 永田町では「今の自民党政権は、戦前の日本に似ている。」といった見解が聞かれます。これは、翼賛会政治のように、国会が他(官邸主導)で決めた案件を追認する機関となり、戦争を止められなかった体制と似ていると感じられるということです。
  “群衆は反復と断言に弱い”、“群衆は服従する”などといったヒットラーの言葉が4日朝のテレビ番組で紹介されました。総選挙前に政府からマスコミに“公平な報道を”と圧力とも取れる要請があったことも重なって見えます。
 特定秘密保護法が施行され初めての正月。ネット上などでは、安倍総理の発言に疑問や反論を呈すると過剰なまでの非難の言葉が溢れ返るといった状況も見受けられます。

◆私の2015政治課題
①子供の貧困対策 ②自然との共生する再生可能エネルギーの推進 ③首都直下型地震への対応強化

 子供の6人に1人が平均以下の貧困家庭にいるとの調査結果が一昨年発表されたことはまさしく衝撃的でした。私は子どもの貧困対策法の提出者のひとりとして、真摯に取り組んでいきたいと思います。
 また、福島第一原発事故からまもなく4年が経ちます。土壌汚染、健康被害などの現実と正面から向き合いたい。さらに、私の住む埼玉県での首都直下型地震への備えも喫緊の課題と捉えています。
 様々な気になる課題、問題があります。
 防衛省が途上国向けに新たな援助制度を創設する「武器購入国に資金援助 途上国向け制度検討」(東京新聞 元旦記事より)は相手国に対して、武器購入資金を低金利で貸し出したり、武器を無償提供するものです。
 私は多様な価値観を認めあえる豊かな精神を育む日本国を目指します。国際化の中で多様な宗教観、価値観の方々と共存する日本のありかたに繋がると信じているからです。
 これからも“政治は国民の生活を守るためにある”の理念のもと、何事にも全力で取り組んでまいります。皆様からのご意見など、どうぞお寄せ下さい。

アーカイブ