生活の党、韓国研修会

こみやま泰子

 9月3日から5日までの3日間、生活の党は韓国ソウルにおいて、日本の政党では初めてとなる海外研修会を実施しました。
 先ず、韓国の戦没者を追悼するために国立顕忠院を訪れ、献花。ここには軍人だけでなく亡くなられた公務員も追悼され、小沢代表、安倍総理も以前の韓国訪問時に献花しているそうです。
 4日には、韓国国会を訪問し、与党セヌリ党、最大野党新政治民主連合の各政策委員長らと面談、意見交換をしました。両党とも生活の党の韓国訪問に歓迎の意を表すとともに、日韓関係が厳しい関係にあり、これを一日でも早く改善すべきとの点では一致しています。
 セヌリ党シンクタンクの汝矣島研究院主催の「YDI TALK Japan 2014」が開催され、更に韓国の伝統的料理を食べながら昼食会も兼ねて懇談しました。
 従軍慰安婦問題・歴史認識の違いを韓国国会議員は変わらず言ってきます。私自身は、このような場面では、戦争で(傷ついたのは韓国女性だけでなく)日本女性も傷ついた事を知ってほしいと伝えるようにしています。戦争は子供や病気の方、女性など社会的弱者も犠牲とします。対して、開戦を決めた国会議員・総理を含む大臣や軍の高官で戦死した人餓死した人は限られているのが現実です。
 また韓国ではクオータ制が導入されているのですが、実際の女性議員比率は12%に留まっていると聞いて意外に感じました。状況を打開するには、女性議員のエンパワーメントも重要だと感じた意見交換になりました。
 今回、小沢一郎代表が国民大学から名誉教授を授与され、授与式への参加を致しました。「小沢一郎博士~」と終了後に声をかけたところ、照れながらも嬉しそうに感じられました。
 授与式の後、研修では、李元徳国民大学日本学研究所所長はじめ三人から日韓関係と北東アジア情勢について講演を聞き、国民大学日本学研究所と生活の党の懇談会が開催されました。
 日中韓各国の関係が各国の社会経済環境変化に伴い、米国とのパワーバランスもあわせて、変化していくといった視点で多く触れられていました。権力移行(POWER TRANSITION THEORY)と多層的協力空間(安保協力 VS 経済協力など)などの概念は印象的でした。
 長い歴史のある日韓関係が現在、異常な状態にある要因の一つに、歴史認識の違いがあるとの指摘があります。私たちは安倍政権の政治姿勢が全ての日本国民の考えを代表しているとは考えていません。また総理の認識が正しい歴史認識に立っていると言い切れないのも事実だと思います。
 双方の報道で、ヘイトスピーチや反日嫌韓が大々的に報道されますが、実際には両国民の全てではなく、一部に限られるとの見解が多く示されました。
 研修会には、小沢一郎代表、鈴木克昌幹事長、小宮山泰子国会対策委員長、村上史好国会対策委員長代理、畑浩治総合政策会議議長の各衆議院議員をはじめ、前国会議員の総支部長ら総勢29名が参加しました。二国間の議員外交の重要性や、日本研究者を大切にする事が、日本への理解を広げることに繋がることなど、様々な気づきも得られた研修会でした。

※研修会報告は党ホームページもご覧ください
http://www.seikatsu1.jp/activity/party/2014090305-studytrip.html

韓国での日本研究第一人者、金教授と所長と。研究者同士の真剣な議論は熱がこもっていました。
懇談会の様子
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