連合埼玉政策フォーラム「働くことを軸とする安心社会の実現に向けて」

こみやま泰子

 金環日食が国内広い範囲で観測され、多くの方が東の空を見上げた21日、連合埼玉主催の2012年度「政策フォーラム」~『働くことを軸とする安心社会』の実現に向けて~に参加いたしました。
 安心社会とは、雇用が保障され、病気、失業、子育て、老後など、人生のすべての段階におけるあらゆるリスクに対応できる制度が確立され、積極的に生きていこうとする人びとへの支援が提供され、人と人との良好な絆が培われている社会とのこと。
 ワークライフバランス、ワークルールの確立、生活を支えるに足る安定した所得等の人間的で誇りを持てる仕事(ディーセント・ワーク)、海外との技術・価格等との競争、等々、日本国内の労働は大変難しい環境にあります。
 1928年、渋沢栄一翁(88歳)が、来日した初代ILO事務局長AlbertThomasに語った言葉が紹介されていました。
 「私は日本へ資本主義・産業主義を輸入した責任者であるが、これらを輸入したのは必要なことであったので、今において私は少しもそれを後悔していない。けれどもそれと同時に、産業主義は相当の惨禍をもたらすものであるから、私の過去においてために為したところを矯正すること、或いはむしろそれを補正することは私の義務であると考えている。この目的のために労働組合が雇用者との交渉において容認されるに至るように尽力し、これにより産業界の安定と融和との快復を促進しなければならないと考えている。」
 社会変革をもたらした渋沢栄一翁自身の懸念は資本主義・産業主義の危うい面にも心を留めて、それを補う仕組みを提起されていた。リーマンショックなどにも現れた現在の利益追求主義に対してもも参考になる指摘であり、大変印象に残る勉強会でした。
 今、国会では税と社会保障の法案が審議されていますが、与野党捻れと、政局ばかりで同じ切り口に偏った報道の日本の現状を、渋沢翁が見たら、どう感じて、何と指摘されるだろうか。
 私は「安心して暮らせる日本」を目指し続ける、強い気概を持ち、何事にも邁進していきたいと思います。

埼玉県奨励品種「さやまかおり」を使用し、広沢園から販売されている狭山茶とともに
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