衆議院国土交通委員会での被災地視察

こみやま泰子

 6月6日~7日、衆議院国交委員会の理事会メンバーで、被災地への視察をして来ました。
 今回は宮城県を中心にした視察で、ゴールデンウィークに私が回った場所と重なる視察先があるとともに、同じ場所についても復興の進捗がわかり、興味深い視察となりました。
 訪問先は、一ノ関駅→気仙沼市岩ヶ崎公園(仮説住宅建設現場)→小泉大橋(被災、復旧状況)→南三陸町(市街地被災状況)→志津川駅(被災状況)→仙台塩釜港(被災、復旧状況)。
 公園の遊戯道具などを撤去した公共の敷地に設けられ、6月18日には引き渡しになる予定の仮設住宅はしっかりとした造りで1DK~3DKまであり、一戸500万円ほどかかっています。被災各地で仮設受託の設置状況にもばらつきがあるとともに、様々な事情による違いも感じられました。
 地上13メートルの高さにあり津波に破壊されたJR気仙沼線と隣接し、津波に流された小泉大橋の仮設橋の工事では4月20日頃から着工し、7月頃に完成予定とのことで、6ブロックの橋梁を設置するのに約3億円を要しています。同地は幸い堤防等の被害が少なかったことが、工事促進に繋がったようです。堤防、護岸壁などの状況により被害の有無・規模が異なっており、これらの設置向きなどに、今後の検討課題が多くあります。
 続いてJR職員の方から鉄道に津波被害の生じた7箇所についての説明を志津川駅跡で受けました。資料には国交省への要望もありましたが、復興に際して利用者や津波被害規模を考慮しての再建と用地の確保等の支援を望まれていました。市民の生活を繋げる線路の復旧が望まれます。
 最後に視察した仙台塩釜港は、タイヤのコンテナが一見整然と並び被害が少ないように見受けられましたが、コンテナを異動させるクレーン機器や地盤沈下など大きな被害が生じています。また海産物の腐乱した臭いが極めて強く、ここでも衛生面の心配があります。
 私の住む埼玉県は海なし県の為、津波の通り道がくっきりと判る被害状況は、何度見ても驚愕します。鉄鋼をも引きちぎる自然界の猛威の前には、なすすべもないのかもしれません。しかし、この災害においても安全な場所があった事からも「知恵」をつかい被害を最小限に抑えられるのも人間だと思います。
 途中立ち寄った道の駅で、被災地ボランティアに来ていた日本相撲協会の一行と出会いました。古賀国交委員長はモンゴルとの交流に熱心で、居合わせた横綱や行司とも知り合いで、ご紹介いただきました。八百長問題などを乗り越えて、国技として、またこのボランティアを通して、大相撲がより魅力あるものになるよう願わずにはいられません。
 被災地から国会に帰着した7日、元国土交通委員長の竹本代議士からご案内いただいた超党派の議員連盟「大相撲の早期正常化と更なる発展を求める議員連盟」が開催され、司会を務めさせていただきました。人は様々なところで繋がっているのだなぁと感じます。これからも、日々、出逢いを大切にしたいと思います。

現地で説明を受けました
視察参加の先生方と
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