生活排水適正処理推進PT視察

こみやま泰子

 生活排水適正処理推進PTの視察で、岐阜県内に行ってまいりました。
 東日本大震災では、下水道及び排水処理施設にも多大な被害が出ています。津波により浄化槽から汲み取りを行うバキュームカーも多数流された為、全国の同業者が被災地に応援に駆けつけ支援活動を行い、その際使用したバキュームカーを被災地に寄贈するなど日々の生活に関わる衛生環境を守るべく尽力いただきました。
 それでも、ある学校の体育館での避難所では当初1400人ほどの避難者が利用し、2ヶ月たった今でも200人超の利用となっていて浄化槽が悲鳴をあげている、と汚水処理への心配をの声を聞いています。被災県だけでは処理できず、汚水を他県まで輸送するなど対応したそうです。
 視察先の現場で、みるみるうちに浄化槽内の汚泥が清掃され、きれいになり、続いて浄化槽水リサイクル車で汚泥が分離される様子を直接見ることができました。臭いも意外としなかったのが印象的でした。
 清掃と保守点検を同時に行い、一年間の経過や水質がデータベース化されることで、しっかりとした浄化槽管理が行われます。また浄化槽に異常があれば、警報を発するなど、様々な技術革新が、この業界・分野にも進んでいることを実感しました。
 今後、下水道敷設と共に合併浄化槽の適正な設置を推進して、地方自治体が生活排水をより財政的にも成り立った上で処理する環境を作れるように法整備を行うよう努めて参ります。

従来のバキュームカーによる汲み取り方式と比べ、大幅に汚泥量を削減できる浄化槽水リサイクル車
浄化槽の汚泥清掃作業を見る小宮山
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