昨年9月以降、薬害・健康被害に繋がる石綿や肝炎の問題に関して、全国各地の裁判所で国が敗訴を受け入れるなど、膠着状態から和解へむけた動きが出ています。
政権交代による政策実績はなかなか実感しづらいものと思いますが、政官業癒着で天下り等を増やし、命をないがしろにしていた過去の政権の政策の間違いを国が認める事は、地味ではありますが、特定の利益より“国民の命を国が守る”という強いメッセージが込められています。
◆タンの吸引
私は障がい者政策に力を入れていますが、難病や介護も密接に関わるため、当事者の方々、介護の現場や家族から「タンの吸引」の要望が多くありました。民主党政権になり、中医協メンバー替えにより、様々な変革がありました。その一つがタンの吸引です。また障がい者政策、医薬品の安定供給開発に寄与する新薬の価格改定など、現場に即した改革を進めています。
今国会で、応益負担を応能負担にし、発達障害も含む障害者自立支援法改正も成立する予定です。これで障がい者政策の抜本的見直しに近付きます!
◆地道に努力する人を大切にする当たり前
先週あたりから野党自民党は各法案採決の引き延ばしや委員長解任決議の連発など、古典的な野党手法を使い与党の国会運営は横暴だというイメージづくりに躍起になっています。
審議をつくせと声高に言う割りに野党自民党は“GWは審議に応じない”として国会は11日間委員会本会議とも開かれず、またせっかく開かれた委員会の現場では、自民党筆頭理事自身も合意して決めた審議時間を超過して延々と質疑席で演説し続ける…、その上、今まで自民党内で地道に頑張ってこられた議員も単なるヤジ要員とされ動員され、一期生小泉進次郎代議士のテレビ映りを重視…他党のこととはいえ情けないものを感じます。
◆自民党派閥パーティー優先の茶番
また5月13日の本会議は、委員長から持ち時間が過ぎていることを再三指摘され、注意を受けながら無視し続け質疑席に居座る自民党議員側から、不条理な解任決議案が出されることで、衆議院本会議の開会が大幅に遅くなりました。
委員長解任決議案が提出されると、本来予定されていた法案質疑採決より優先されるため、当然本会議の終了時間も遅くなります。深夜国会も避けられない、と思いきや同日夜には自民党派閥パーティーの開催予定があり、午後6時目途の噂通り終了。自民党の清和会や伊吹派パーティーに行けるように、委員長解任決議案の提出時間を決めていると永田町では囁かれています。
◆木材利用促進・農業六次産業化など地道な成長戦略
民主党政権の景気対策は地味ではありますが、地域に根ざし、食の安全保障や未来への投資として子育て支援・環境産業支援など着実に成長が見込める産業構造転換が主軸です。
例えば、ダムなど巨大公共工事ではなく森林の水源涵養機能を生かす、緑のダム構想や一次産業の農業を生産から加工、販売までトータルで捉える“六次産業”化するべく法案も提出。着実に政権交代の成果を積み上げています。
◆基地問題を通じて思う
4月に衆議院外務委員会筆頭理事として、沖縄視察を致しました。これまで、沖縄の皆様にご負担をいただいており、米軍基地県内移設反対という沖縄県民の強い思いを伺いました。また鈴木宗男外務委員長の日本周辺及びアジアの平和への貢献などを併せてこの基地問題に取り組まなくてはならないとの発言には同感致しました。
沖縄のいわゆる密約問題の検証過程において、自民党政権下ので情報の引き継ぎは官僚の裁量により、大臣にも伝達されなくなった事例も明らかになりました。年金・薬害・食の安全、様々な重要情報が官僚に握られ、対策が後手になった過去は過去として、未来へむけて前進するしかありません。
朝鮮半島、中台、中東など北東アジア各地で、また世界中で日々様々な動きがみられます。世界の中における“日本の安全保障”を大局的見地で見つめなおし、沖縄普天間問題も今一度、自らの地域の事と捉え議論をするスタートになることを願っています。