【プレス民主 号外 2009年2月2日版】

こみやま泰子

 昨年、米国ではしっかりと選挙を実施し国民の支持を得てバラク・オバマ新大統領が誕生しました。金融不安に端を発した急激な景気悪化の中にあっても、米国は着実に次の一歩を踏み出しています。

◆血税を安易にバラまくな!

 昨年10月から本年3月までの間に失職したか失職が決まっている非正規労働者が12万人を超えることが厚生労働省より発表されました。
 平成20年度第二次補正予算に盛り込まれた定額給付金二兆円の使い方を改めれば、雇用の維持・確保や失職者対策などの政策実施が可能です。
 二兆円の有効な使い道となる施策は多く考えられます。

・学校や病院の耐震化工事
・自治体病院の支援
・障がい者支援
・生活保護の母子加算・老齢加算復活

 景気対策が重要といいながら、アクセルとブレーキを同時に踏むような消費税増税への言及を重ねる麻生総理は、消費税1%=約2.5兆円を収める国民の労働の努力を軽んじているとしか思えません。

◆定額給付金と三年後の消費税増税

 生活支援であれ、景気対策であれ、人口・産業など地域性を見極めて、きめ細やかな施策が必要です 。今のように“下々”にバラまいとけばいいだろう、といった軽薄な発想のもとでは大きなムダを生むだけです。
 また地方自治体においても、丸投げされた給付実務上の負担と混乱が見込まれます。果たして約825億掛かると見込んでいる事務経費の妥当性等も、審議をしなくてはなりません。

◆自民党政治の劣化 -原案崇拝主義-

 近年、政府自民党の政治が益々劣化したと思います。それは官僚がつくった法案や予算案は修正せず 「原案崇拝主義」とも言える程「予算の修正なし」「修正させない」ことにこだわっていると感じるからです。
 無駄な予算が含まれているまま原案可決される事が好ましくないのは当然のことです。政府自民党は、近年「この様な原案可決」が議会審議の目的のようです。
 国会は議論を尽くして 、必要あらば修正したり廃案とする決断が出来なければなりません。立法府たる国会の議決は生活を守るためにあるのですから、やはり政権交代しか議会も変えられません。

◆憲政史上初めて予算修正案可決

 参議院で民主党が第一党になり、議院の決定、国会の決定が見えるようになりました。マスコミでは 党利党略などとのコメントが多かったのですが、国会議員の一人として「本来の機能が活き る議員内閣制」に向けた変革の時代にいるのだと実感します。
 ここ数年の国会運営が、50年、100年先の日本の議会制民主主義の礎になるかもしれません。

◆平成21年度予算審議に注目

 3日、節分の日から衆議院では平成21年度予算案の審議が始まります。
 2015年には高齢者世帯が約1700万世帯、そのうち一人暮らしは470万世帯と約30%を占 めると予測されています。(国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計-平成15年10月 推計-」より)
 人口等構成が変化すれば、街づくりに求められるものも消費動向も変化します。移動の権利確保やインフラ整備など次の時代に備えて行かなくてはなりません。年金・医療・農業・雇用・景気対策など課 題は山積しています。
 民主党政権実現で国会も日本を変える!期待と責任の重さを感じつつ、実現向けて最大にチャンスとなる本年、目いっぱい頑張ります!

◆「真紀子節」は衆議院TVで。

 先日、田中真紀子代議士が民主党・無所属クラブの一員として代表質問にたたれました。「真紀子節」への評価ばかりが報道で取り上げられたように見えたのは、少々残念でした。
 テレビが取り上げなかった質問内容には、麻生内閣に対して「日本国が拉致やテロとどの様に対峙し行動するのか」など外交や景気対策についての問いも多く、私は適切だったと評価しています。
 代表質問や施政方針演説もインターネット上(http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm)で観ることが可能です。是非ご覧下さい!

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