【プレス民主 号外 2008年5月1日版】

こみやま泰子

 衆議員山口2区補欠選挙での大勝利を受けて、福田内閣と自民党による政権運営は、ますます民意不在となりました。
 国会内の動きも新 たな段階に入ります。

◆ガソリン税値上げでGWが台無しです

 4月30日、衆議院本会議が政府自民党により強硬に開かれました。ガソリン税の暫定税率など衆議院での再可決によって成立させ、5 月1日からは、課税だけでなく原油高も加わり、実質は大増税となります。
 国土交通省とそのOBの天下り団体などによる裁量で、アロマテラピーやカラオケセット、職員の旅行費用、さらには地下駐車場の建設 …無駄な支出や流用が次々と明らかになっています。
 こうした無駄使いの温床が、ガソリン税の暫定税率=道路特定財源です。

◆ガソリン再値上げは長期政権の怠慢

 生活関連商品が軒並み値上がりしているからこそ、最大の景気対策、国民の生活のための政策であるガソリン暫定税率廃止を定着させる為、委託・運営費を年間5兆円以上の天下り独立法人等の支出カットなど地方自治体への不足分補填する方法はあるのに政府自民党は国民への増税しかないとの主張。
 「取りやすい所(国民)から取る」典型かつ「長期政権の怠慢と弊害」でしょう。
 しかも参議院審議の最中の「衆議院で数の力で再可決」には、議会制民主主義の基本を踏みにじる「議論を否定する権力者」へ怒りを感じます。

◆値上げラッシュ!!

 値上がりは、ガソリンだけではありません。原材料の高騰で電気・ガスや食料品など生活に密着した多くのものの価格が上昇しています 。
 個人やご家庭、さらに企業の努力にも限界があります。
 福田総理がしばしば使う「仕方がない」では、何も解決しません。政治は生活を守るためにあります。自分の生活を守るため政権 を変える時を迎えています。

◆「10年間で59兆円」を変えない矛盾と議論否定

 道路に10年間で最大59兆円を使う法案はそのままに「暫定税率を含む一般財源化」を行うと言われても矛盾しています。自民党道路族も国交省も、さらには総理自身も「必要な道路はつくる」と予防線を張るような発言を繰り返しています。
 毎年度予算採決の時に思うのですが、いつから与党自民党は官僚の出してきた予算を修正させることなく「従順に可決」するようになったのでしょうか。

◆再値上げ可決にみる、議会の見方

 本会議の開催については議院運営委員会で議事決定をします。「増税を自民党公明党だけで決めた」との責任は負いたくないのが与党の本心です。このため、限られた抵抗手段として野党は欠席します。
 ところがです!共産党が自民与党の呼びかけに応じ議院運営委員会に出席したことで30日、「与野党そろった」として、ガソリンの大増税・使途不明増税が、自民党・官僚の思惑とおり確定したと言っても過言ではありません。
 国会では年間100本ほどの法律案が審議されます。その約7割は全会派一致で可決され、一部が与野党激突と言われ、賛否が政党・議 員により違う法律案です。
 何でも反対や反対事実を議事録に残すのを目的にする古めかしい万年野党への発想を転換する時期に入りました。
 これからも「生活を守るための政治」の実現にむけ精一杯努めてまいります。一緒に政治を一新しましょう!

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