いよいよ埼玉県出身の渋沢栄一翁の壱万円紙幣使用が始まります。
慶應義塾大学卒業生としては、福澤諭吉先生の時代が終わるのは少々寂しい気もしますが、実は旧札の使用期限は基本的にないので、両方とも使えるので一安心です。
さて、円安が止まりません。失われた30年で疲弊した日本経済、そして1ドル160円代に入り、輸入原材料、エネルギーコストの高騰など、課題山積にもかかわらず、与党自民党は約3ヶ月後の9月末の自民党総裁選挙に向けた党内権力争いにばかり関心が移っている様子です。
国民の生活が第一の政治を行うため、この夏は、政権交代後を見据えての政策づくりや、これからも“身近な政治”を共有して頂ける企画も進めてまいります。
◆「裏金国会」第213回通常国会が閉会
1月から始まった通常国会が6月21日に実質閉会しました。
昨年末時点では、2024年問題といわれる、労働問題、中小企業対策が大きく取り上げられる国会になると考えていましたが、今国会、元旦に発災の能登半島地震で表面化した日本のインフラの脆弱性問題、自民党の政治と金の問題が大きくなどが話題の中心となった。
この他、今後の日本の在り方に影響を与える農業基本法改正、出入国管理法、子どもの貧困解消法改正、建築業法改正等、大きな改正もありましたが、残念ながら報道にはさほど取り上げられませんでした。
◆データが物語る。“野党は反対ばかり“は印象操作
通常国会で、立憲民主党は政府提出法案に81.97%賛成(賛成50法案、反対11法案)。通常、共産党も50%以上賛成しています。
私たちが反対した農業基本法改正案などの理由や検証はほとんどの報道で見ることもありませんので、何でも反対は印象操作か、データを見ることなく先入観に基づく発言なのではないでしょうか。
現在の国会審議の問題は、唯一の立法府でありながら、議席を多く占める政権与党が審議する法案や内容を自分たちの都合で決めている点だと思います。
その結果、野党が法案を提出しても、報道に流れることで社会的な争点にされたら困る法律案(選択的夫婦別姓など)については、議題にのせず(吊るし法案)、審議入りされないというのが現実です。
【小宮山が今国会、提出者となった法案】
◎有人国境離島法改正法案
◎手話言語法案
◎GID特例法改正法案 など
◆自民党政治と金の問題、原因解明から逃げる与党自民党
国民の義務 真っ当に納税を!
今国会は自民党派閥の裏金問題から、1994年成立の政治改革関連法改正で積み残した「企業団体献金禁止」と「情報公開」に議論が集中していましたが、政治を理由に、パーティ券収入を隠し裏金にしたことが問題で、企業や個人が所得隠しを行えば脱税に問われ、追徴課税あるいは逮捕に至るものの、自民党議員は収支報告書の訂正で済まされており、例え使途不明でも、非課税になる、“自民党・上級国民”に対する憤り、不公平感が本質でしょう。
議員個人への還流は政治資金規正法違反となりますが、裏金自民党議員は、政治活動の証明が出来ない使途不明金は、雑所得として、今からでも真っ当に納税すべきです。
有権者は時間が経てば、これまで同様あまり問題視されなくなり、事実上許されるというような自民党お馴染みの常套手段を、もう終わりにさせましょう。
◆小宮山泰子が国会質疑で感じること
今国会、国土交通委員会で、建設業法改正、都市緑地法など質疑に立ち、また、決算行政監視委員会の質疑は、NHKでの生放送もされました。
選択的夫婦別姓の法改正は、28年前に法制審議会で国会に改正がゆだねられ、立憲民主党も民法改正案を衆議院に提出済です。
6月10日には経団連からも対応を求められていますが、岸田総理の答弁は従前と変わらず“検討”止まりでした。
私・小宮山の6月17日決算行政監視委員会での質疑以前までについて国会会議録検索で、今国会のみ「岸田文雄 検討」の検索をすると、該当会議録:29件 / 該当箇所:173との結果でした。私の質疑21分間にも、複数回 “検討” と答弁していましたので、さらに多くなります。
岸田総理だけでなく、自民党総裁としての“先送り”“自己都合優先”姿勢の表れでしょう。
また以前より与党自民党議員の課題解決力、質問力が低下しているようで、地元へのアピールや官僚主導の質疑が色濃くなっており、これでは近郊ある日本国土の発展も市民生活の向上も見込めないと確信しています。
これまでの政治が、人を蔑ろにして、“利益・利権優先”が日本を脆弱な体質にしたのではないでしょうか。
改めて「ひとからはじまる経済再生」。
小宮山泰子は、人に寄り添い、自然と共に地域に寄り添う政策実現を目指していこうと決意した今国会でした。
表面 | 裏面 |