【泰子リポート、2024年2月16日号】

1月26日から(150日間6月23日まで)の第213回通常国会が開会しました。
昨年末から、選挙買収ならびに派閥政治資金パーティでの裏金に関する政治資金収支報告書不記載問題で自民党の国会議員が相次いで逮捕・起訴される異常事態の中での、国会開会となりました。
また残念ですが国内の基幹産業でもある自動車生産大手事業者においてデータ改ざん・不正が発覚する例が続き、「日本」への信頼が揺らいでいます。
政治は社会の写し鏡だと考えますが、国の信頼回復には先ず何よりも政治を正すことから始めなければなりません。
政治は国民の生活を守るためにあります。

◆法の下の平等を示すべき。

昨年、発覚した自由民主党派閥政治資金パーティ裏金問題では逮捕・起訴された3人の国会議員に加え、100人近くの議員などが政治資金収支報告書の修正を行っていますが、修正内容の入出金額や使途、期日などもはっきりと示されていない事例が散見され、「不明」と記すのみに留まる議員さえいて、政治活動に使ったものなのか、買収目的など違法な支出が行われていないのか、個人的支出ではないのかなど何ら検証出来ず、むしろやましい支出があるのではないかと強い疑念も持たれます。
2月16日から始まった確定申告では「不明」は、通用しません。
当該裏金が政治団体への寄付でなく政治家個人の所得であった場合に課税対象とすれば、所得税額は数億円規模に上るでしょう。
自由民主党国会議員は一般市民・国民とは異なって脱税仕放題だと揶揄する声も聞こえます。
〝法の下の平等〟を示すことが、政治の信頼を取り戻す第一歩だと、強く訴えたい。

◆国民には増税、自由民主党議員は裏金収入で脱税

岸田政権のもと(1)防衛増税、(2)子育て支援金財源上乗せ、(3)高校生年代の扶養控除の縮小はじめとして国民皆様に負担増が強いられていきます。
立憲民主党は、優先順位をつけるべきと考えます。人口戦略会議の指摘にある、昨年出生数77万人まで低下しました。
総人口の急激な減少を抑えるため、安定的で成長力のある人口8000万人を安定化させるためにも、政策転換が“今”必要なのです。
チルドレン・ファーストの立ち場から少子化対策や子ども・子育て・教育への歳出を確保するとともに、能登半島被災地をはじめとした支援を先ずは進めるべきと提案しています。
審議中の予算案にも厳しく検証を向けましょう。
2024年度予算案は、一般会計の総額が112兆717億円 特別会計の歳出総額は436兆円ですが、会計間相互の重複計上額等を除いた、純計額は207兆9千億円。防衛費が公共事業費や文教費等より大きくなっています。

◆子育て罰、ステルス増税。選挙で 政治を変える しかない!

1月23日、立憲民主党子ども・若者応援本部で、「こどもまんなか政策を実現する会」の皆様より「抜本的なこども税制拡充に関する要望書」を受け取りました。
子どもが幸せに生まれ育ち、少子化が改善される日本の実現のために、

(1)高校生増税案
(高校生扶養控除廃止・縮小)の即時撤回
(2)0−15歳の子どもたちへの減税
(年少扶養控除の復活拡充)
(3)16−8歳の若者たちへの減税
(高校生扶養控除の拡充)

これら3点の要望事項とともに、所得制限のない保育教育の無償化に取り組んでもらいたいとの内容です。
「抜本的なこども税制拡充に関する要望書」は自民党税制調査会、公明党税制調査会、岸田内閣総理大臣へも提出されたと伺いました。
岸田総理は「異次元の少子化対策」と述べながら、自民党税制調査会に関しての報道では、児童手当の拡充と引き換えに高校生への扶養控除の縮小検討を行うとされ、目的に逆行する「がっかり少子化対策」であって、子どもを産み育てている家庭により負担を加えてしまう“子育て罰”の現状が改善される様子はありません。
2月5日から始まった衆議院予算委員会では、派閥パーティでの裏金はじめとした自民党の「政治と金」の問題を明らかにすること、また能登半島地震復旧復興支援に関してしっかり議論することは勿論ですが、子ども子育てに関する政策論戦も大きなテーマとなります。
子育て世代を支え、次世代を育む、社会的弱者をつくらない政治で応えていきたいと思います。

◆二階元自民党幹事長の収支報告書、衝撃の内容

二階代議士の資金管理団体の収支報告書では2020~2022年の3年間で書籍代として、なんと約3500万円を支出したと記載されていました。
また、二階代議士は自民党幹事長時代の約47億7千万円を含む合計約50億6千万円もの巨額の政策活動費を受け取っていることが自由民主党の収支報告書から明らかになりました。政策活動費50億円、いったい何に使ったのでしょうか?
戦後、高度経済成長期「昭和」の政治では金権政治がドラマにもなりましたが、先進国の一員に成長し、グローバル化に入った「令和」の現在は、上級国民は見逃されるとの揶揄される、自民党の裏金・脱税行為は許すべきではありません。

◆第213回通常国会・国交委員会

私・小宮山の所属する国土交通委員会には、政府より6法案が提出される見込みです。
政府提出法案などは全体として、令和6年度予算案、経済安全保障上の機密情報を扱う人を認定するセキュリティー・クリアランス制度の創設法案など58法案、条約承認案11本が予定されています。

〈国土交通省関係法案一覧〉
□奄美群島開発特別措置法(国土政策局)
□二地域居住改正法案(国土政策局)
□緑地法改正法案(都市局)
□貨物業務・貨物自動車運送事業法(物流自動車局)
□建設業法公共工事契約適正化法改正(不動産・建設経済局)
□住宅セイフティネット法改正(住宅局)

◆ピンチをチャンスに!人から始まる、経済再生。

自民党を中心とするこれまでの政治は、人を粗末にしすぎでした。生まれた環境によって受けられる教育が左右されてしまい、結果として能力が発揮できない、賃金が上がらないことで、個人消費も伸びない。
今の日本には“生づらさ”を感じる人が多くいらっしゃいます。
子供の貧困、官製ワーキングプア、格差拡大、男女間の賃金格差、非正規雇用の賃金格差など、どれも人をないがしろにしてきた結果の表れです。
SDGsにある環境や人権への価値観は、まちづくり、住宅政策、食糧・エネルギーの自給率向上は、国富流出の防止、経済安全保障の観点からも、新しい産業の基軸になるものです。

政権交代を実現し、ご一緒に、安心して暮らせる日本をつくりましょう!

泰子リポート(表)
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