【プレス民主 号外 2007年11月26日版】

こみやま泰子

◆道路特定財源論議に注意しよう!

 国交省より10年間に68兆円を道路整備につぎ込むという驚きの計画が発表されました。
 単純に考えても、同じだけお金をかけるのなら道路公団民営化すなわち恒久的有料化ではなくて、本来あるべき高速国道として一般国道と同じく無料にできるではないかとの思いがよぎります。
 先週、民主党国交部会で、山崎養世氏を講師に迎え、改めてマニュフェストに載せた「高速道路無料化」について勉強会を開催しました。
 国内では地域格差が指摘される中、原油高、ガソリン高騰を受けて地方はますます疲弊の度合いを増しています。
 また解散総選挙が囁かれる中、一見消費者や業界団体向けには優しい政策であるかのように、高速道路料金の引き下げを与党自民党は打ち出してくるとの見方もあります。しかし本来、道路は「無料の原則」があり、今までも私達の税金や通行料で作ってきました。一体いつまで負担をかけるのでしょうか。議論の推移に要注意です。

◆延長国会の現状は…

 テレビなどで「ねじれ国会で審議が進まない」とした論調が見受けられます。これには違和感を感じています。
 まずは9月の自民党総裁選で、国会が停滞した1ヶ月間が今日の法案採決が遅れている元凶であることを外さず認識しなければなりません。衆議院では当初の会期末11月10日に合わせて内閣提出法案の審議を終了しています。私の所属する衆議院国土交通委員会も審議する法案が既にありませんから、委員会は開かれていません。
 参議院で可決された年金流用禁止法案など民主提出法案は、自民党により衆議院では現在も審議入りされない「つるし」と呼ばれる状態のままです。

◆与党自民党の「審議拒否」について

 「つるし」は与党自民党が実質的に「議員立法の審議拒否」をする常套手段となっています。 私も今年一月に提出者になっている「障害者自立支援法改正法案」は10ヶ月経過した今も審議されていません。
 本会議や委員会など開催されない時、国会議員が何をしているかについてよく質問されます。こうした時であっても、陳情を受けていたり、来年以降の法案に関してのヒアリングや調整、現地調査や意見交換会の開催などなどで、毎日動き回っているというのが現実です。

◆大切なのはどっち
米国支援とアフガニスタン支援

 今唯一話題に上る新テロ特措法もアフガニスタン国内へ日本政府から1,000億円超のODA援助をしている事、撤退表明をした各国への米国の対応から鑑みても、与党が繰り返しているような国際評価の低下や日米関係の悪化に直結するとは考えにくく、世論からも「日本は国際平和の為にどのような貢献をするべきかの議論」が提起される事が望ましいと思います。
 アフガニスタン支援について、私はもっと民間NGO(非政府組織)との連携を行うべきだと考えます。より中立的立場からの人道的支援や、貧困からの脱却を目指す支援に重点をおくことが国際社会において名誉ある地位を占めたいと思う日本の取るべき活動ではないでしょうか。

◆安心して暮らせる日本をつくりたい

 急に寒くなりました。ぜひ体調にはお気をつけ下さい。
 さて私達の身の回りには様々な政治課題が山積しています。政治は議員だけが携わるものではありませんし、議員や官僚まかせにしておくのではなくて、皆様一人ひとりの考えを寄せ合って築かれる総意が必要です。
 共に学び、共に納得のいく政治を作り上げていける議員でありたいと思います。
 その為にも、判断の前提となる「税金の無駄遣い」の実態を調査し、明らかするなど地道に活動を重ねて参ります。皆様からの情報・御意見をお待ちしています。

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