【プレス民主 号外 2007年9月20日版】

こみやま泰子

 記録的猛暑の夏は過ぎ、議員会館の前ではすでに銀杏の実が秋を迎えていると告げていますが、実際には、まだまだ暑い今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 10日開会の第168回臨時国会は首相の唐突な辞意表明とそれに伴う自民党総裁選の都合で空転。こんなことでは日本の政治と、国民の生活が危ないと感じるのは私だけではないでしょう。

◆政治空白
結局は自民党の都合じゃないか

 現状は閉会しているよりも悪い状態かもしれません。スマトラでは大地震による三回目の被害が発生しました。国内でも先の台風9号など、現在も暴風雨による被害で孤立地域や道路の復旧が急がれています。
 この間も「第168臨時国会は開会中」であり、国会運営経費はかさんでいき、例え与党自民党の都合で委員会などがまったく開かれないままであっても、1日あたり2億円程掛かると言われます。
 安倍総理が突然辞任を表明し入院される。この様な緊急事態に備えて内閣総理大臣臨時代理を予め指定しておき職務を代行するという仕組みがあるのではないでしょうか。もちろん大臣達は総理も含め辞任していないから、国会での委員会質疑の答弁も可能です。
 この国会空転の責任は重い。私は、自民党議員あるいは党員などの中だけで行われる総裁選挙ではなく、衆議院解散総選挙により本当の民意を問うべきだったと思います。

◆また小泉・天の声で決まる…

 一年前、他の候補を圧倒して安倍総理総裁が誕生した際、どうして自民党議員などの支持が得られたのかを思い出しています。今回、麻生さん、福田さんの2名が総裁候補に名乗り出る中、小泉前自民党総裁が福田代 議士支持と発言したと報じられました。その後、一斉に福田さん支持を表明する議員が続出する流れとなりました。
 私は安部総裁が選ばれた時に似ていると感じています。歴史は繰り返す。小泉安倍内閣で「改革を止めるな」と叫び、サラリーマン増税や定率減税廃止など国民の負担増加を進めてきた自民党の誰が総裁になっても、その本質は変わらないでしょう。

◆年金削る前に、天下りを削れ!

 14日、民主党は年金流用禁止法案を参議院に提出しました。
 最近では『ミスター年金』とも呼ばれる長妻代議士は税金や保険料のムダ使いを自動発生させる仕組みがあ るとして、それを五つに分類し表現しています。
①「ヒモ付き補助金」=地方自治体・公益法人等で必要性の低い事業が生まれる温床
②「天下り斡旋」システム=天下りにも類型があります。
A:「持参金型天下り 」=国から発注や補助金とセットの天下り
B:「人質型天下り」=指導・監督・検査等に手心を期待して受け入れる天下り
C:「創業型天下り」=官僚OBが創業し設立する前から出身省庁と将来の受注約束を結ぶ手法で、関連団体からの迂回受注するケースも。
の三種類です。
 民主党の調査で、国から天下りだけで4500団体に2万8000人が在籍して、それら団体に半年で国から約6兆円の税金が流されている事がわかりました。
 この様な実態を放置してはならないし、ずさんな支出を黙認してきた内閣と政権与党の責任は重大です。
 民主党は、問題の本質から目を離さず、税金のムダ使いを無くすため、これからも地道に事実追及してまいります。国会空転のなかでも、私たちは、現場視察やヒアリング、法案提出などを通して来るべき国会論戦に備え活動しています。
 ぜひ皆様の情報もお待ちしています。

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