【プレス民主 号外 2007年2月版-2】

こみやま泰子

 観測史上例の無い暖冬の中、初雪の前にまだ二月だというのに、春一番が吹ました。
 私も国会へと電車通勤していますが、今年は年明けからポイント故障など機械的トラブルだけでなく、人身事故が多い感じがします。
 景気が回復していると叫ぶ政府発表と裏腹に、一向に減らない自殺者数。格差の拡大とその固定化の問題と重ね合わせて見るとき、なんとしても政治の大転換が必要だとの思いを強くします。
◆内閣府の肥大化は、ムダ使いの香り…
 国会では、予算・予算関連を決めてから、各種法案の審議に入ります。現在、衆議院予算委員会では、総理大臣はじめ全大臣揃っての基本的質疑を終え、財務大臣と質問者の要求した大臣だけが答える一般質疑の場で、熱い議論が行われています。
 小泉・安倍政権では、縦割り行政は弊害があるから、省庁横断的になるよう「内閣府」に様々なプロジェクトを立ち上げています。
 実はこれが、利権やムダ使いの温床になりやすいのではないかと、密かに私は危惧しています。先日、内閣委員会の関係大臣がいつの間にか総務大臣から地方行政改革担当大臣に改められていることが明らかになった上で、新たに(再び)総務大臣の関係大臣への追加が決まりました。
 基本的には、内閣府に関する事を審議する内閣委員会の担当大臣は「内閣官房長官」となります。
 問題は、内閣府には関係大臣が六人もいる事から、広範囲におよぶ重要な案件も各大臣に質疑したら、答弁時間が掛かりすぎて質問時間が足りなくなったり、分野が広すぎるため、中身のしっかりした審議になりにくいという点です。大臣六人に対し、30人の委員会構成は少ないではないかと与野党共に意見も出始めています。
 ちなみに私の所属している国土交通委員会は、大臣1人に45人の委員会構成ですから、如何に現在の内閣委員会が特異な状況であるかわかると思います。
◆リーダーシップがないところに、隠れみの?
 為政者・権力者にとっては、議論出来ない状況は、ボロが出にくい状況とも言えるもので、都合良い事かもしれません。この様な仕組みは、やはり要注意と考えます。
 税金のムダ使いの追及は、地道な作業の積み重ね。皆さまからの情報とご意見の提供もよろしくお願いいたします!
◆特別会計審議に変化
 かつて塩川元財務大臣は特別会計を「母屋でお粥をすすっているのに、離れでスキヤキ」と言い表しました。国会で何故、特別会計についてもっと議論しないのかという意見が多く寄せられます。
 今国会で政府から提出の特別会計法改正案は、郵政民営化に伴う会計処理や様々な法案などなど、厚さにしてナント!電話帳数冊分、20センチもあります。
 これを与党は国税・地方税・交付税などとセット抱き合わせにして、審議の表舞台に出ないようにしたいという意図が見受けられます。例年通りであれば、一般会計の数倍規模に上る特別会計が、わずか十五分位の説明で終わってしまいます。
◆民主党議運理事の主張実現
今年は違います!

 民主党議運委の理事の粘り強い主張と交渉で、本会議での特別会計の政府説明は、単独で行われる運びになりつつあります。
 まだまだ油断はなりませんが、おごれる巨大与党に対し私たち民主党は議会制民主主義の中、正論で真っ向勝負し、一歩一歩国民の権利と利益を守るため活動を重ねています。
 ただ残念なのは、このような地道な結果は報道される機会が極めて少ないのが実情です。これからも国政の現状をヤスコレポートでお伝えして参ります!

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