【プレス民主 号外 2006年9月版】

こみやま泰子

◆各党代表選挙は実質終了
 9月12日、民主党・小沢一郎代表の再選が決まりました。(正式には25日の党大会で決定)
 自民・公明共も次の総裁や代表は決まっているようなもので、永田町では既に与党内のポストと主導権争いと駆け 引きが最高潮となっています。
 私たち民主党はこうした与党内の権力争いとは関係ないので、地道に国会論戦の政策づくり・10月の衆議院補欠選挙と来年の参議院選挙必勝に向けて小沢一郎代表の元、党全体一丸となって動き出しています。
 さて改革と叫び続けながら、現実には国民への負担増をしつづけ「弱者切り捨てを強行した小泉政権を支えた」誰 が次の政権に就こうが、『本当の改革』は実現出来ないのは明らかです。
 日本の厳しい現状は、やはり政権交代でしか変えられません。
◆「9・11」同時多発テロから5年
 同時多発テロから5年が経ちました。国際テロ組織アルカイダとの関与を根拠としたアフガニスタン派兵や大量破壊兵器疑惑、その後のイラク戦争は泥沼の様相を呈しつつ現在を迎えました。
 小泉政権が自衛隊派遣の根拠としたイラクの大量破壊兵器は見つからぬまま、米国上院ではアルカイダとフセイン元大統領の関係が無かったと声明をだすに至っています。
 いかなる理由によろうともテロ行為は許されるものではありません。しかし、この5年間、政府与党は強行採決や閣議決定によって アメリカの報復戦争に加担する事を推し進め、自衛隊イラク派遣をしてきました。
 米国議会や大統領自身、英国首相の退陣への言及もあり、今や戦争の根拠自体に間違いがあったと認めていないのは、日本政府だけではないでしょうか。
 先頃、融資条件として掛けられた生命保険の消費者金融業者による受け取り事例の約一割は自殺によるものと報道されました。
 また最近、NHK特集や雑誌でもワーキングプアを取りあげる記事 が目につきます。真面目に働く日本国民の血税をイラク戦争につぎ込んでいった政府の責任は重い。
◆アグリツーリズムの可能性
 党の観光政策推進調査会有志でイタリア視察に行ってきました。(全額自己負担です)
 アグリツーリズムとは、簡単には「長期滞在型観光のひとつで、農家に泊まり自然の中でスローライフを体感する 事」で、これにより各地域の産物の振興や文化、伝統料理の伝承も期待され、EUも支援している新しい地域再生政策です。
 もとは農業従事者の救済・存続維持と収入源拡大の為ですが、イタリアでは街中にあるホテルの次に宿泊先として 選ばれる形態となりつつあるそうです。
 日本も今後これまで以上に観光政策に力点を置いて行くこととなります。政府与党は観光産業など従来の業界と官僚主導の法案を提案しています。しかし、昔ながらの団体旅行など単なる物見遊山は世界的にも需要が減少し、従来の観光産業でままでは、多様化した消費者のニーズに応えられません。特色もない街並みや大量生産された、どこにでもある土産や商品では、わざわざ観に行こうという気持ちになれないでしょう。
 つまり郷土への誇りが個性のある地域を培い、その土地独自の産物・文化が大切にされ、地域が活性化する。その結果として魅力的な観光地に繋がる。これが本来「これからの観光政策のあるべき姿」です。
 小泉自民党政権が助長した格差社会は、日本の地域格差も顕著にしました。観光政策はまちづくりであり、地場産業振興であり、地域コミュニティ再生のひとづくりなど、多岐にわたる政策でもあります。私は、観光政策は地域活性化があってこそ成り立つと考えています。
 自民党は党内の“部会”という仕組みを通じて官僚主導の政治を続けています。官僚の天下りや税金の無駄づかいを断ち切り、国民の為の政治に変えるには、政権交代しかありません。
みなさまのご意見ご提案お待ちしています!

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