【泰子リポート、2022年12月29日号】

こみやま泰子

2022年は、これまで認識の薄かった政治的問題が表面化した1年でした。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と国会議員・地方議員他の相互協力が岸元総理の頃から続いている問題は、宗教法人としての問題とともに、反日勢力が日本の保守政治家と結びついていた問題でもあり、家庭と個人の在り方など政策が引きずられた可能性も高く、今後の検証が必要です。

◆令和4年を振り返る。
新型コロナ、ウクライナ侵攻など、世界の動向が日本にも影響する。

昨年2月ロシアのウクライナ侵攻が始まりました。
ウクライナが穀物の生産地であり、この侵攻から、エネルギー、食料、物流など世界各地で様々な問題が生じ、日本も社会インフラ整備・備蓄の問題が浮き彫りになってきました。
新自由主義的な経済政策や規制緩和が、非正規雇用の増加、実質賃金の低迷を招き、格差拡大で社会は分断され、世代を超えた格差の連鎖が起きています。
立憲民主党は、公平な税制と再配分による格差解消、社会的弱者をつくらないセーフティネットの強化が、低迷する日本経済の立て直しに必要と考えます。
これまでの政策検証と、未来を見据えた政策提言を続けてまいります。

◆日本の経済停滞と世界の躍進、いよいよGDPで台湾、韓国に抜かれる

第二次安倍政権以降、米国からのFMS調達が飛躍的に増えています。
2013年度1179億円から、2022年度3797億円へと増加しており、FMS調達を改善しなければ、予算を増額しても、円安とあわせて足元を見られた販売価格で実質的な防衛力の強化に繋がらない恐れがあります。
国内防衛産業の衰退も顕著。国内調達の比率を増加させ、長期に安定した契約、適正価格のあり方の検討なども必要です。

◆勇ましく戦いを叫ぶ方々の多くは前線に行くことはない。

日本は戦後70余年、不戦の誓いを貫徹し一切武力行使を行わず、いかなる戦闘にも参加していないと周知されています。
平和憲法の意図を明示し、信頼できる平和主義国家であり続けることが重要です。
増税ありきの防衛装備品増強も、必要性含めて国民・国会への丁寧な説明とともに、先制攻撃と捉えられる恐れのある敵基地攻撃能力議論は慎重に、また、国会議員も平和を希求すべく外交技術の向上、国としての理解と努力を重ねていきたいものです。

◆今年の漢字 露呈の「露」

日本漢字能力検定協会の発表した今年の漢字は「戦」でした。
ロシアのウクライナ侵攻、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題と、それが保守とされる国会・地方議員まで選挙協力等行われ、政策が歪められた可能性の露呈・露見など、私「露」の字が象徴していたのではないかと思います。
岸田改造内閣の大臣が短期間に4人罷免となるなど、その内容もさることながら、罷免に至るまで大臣席にいながらの言い逃れの見苦しさにも、政権与党の人材の劣化も露呈しています。
また宗教2世や被害者、自衛隊性暴力被害者たち当事者の吐露・暴露があり、事実が明らかになっています。
来年は、露呈した問題の解決に期待したいと思います。

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