小沢代表新年会冒頭挨拶  皆さん、新年あけましておめでとうございます。  本日、元日も大変、いいお天気に恵まれました。今年こそ本当にみんなで力を合わせて必ずいい年にすると、そういう決意で年の初め、元日をスタート致したいと思います。  振り返ってみますと、昨年、参議院の選挙。これは一昨年からの、一連の経過でありますけれども。私ども、ひたむきに国民の皆さんとのお約束を、そして我々が、これこそ国民のためになると、一筋に主張して、そしてそれに基づいて行動して参りましたけれども。なかなか国民に、皆さんに理解をしていただくまでには至りませんで、我々の力不足と同時に、今後、本当にさらに一層、国民皆さんの理解を得られるように、そして我々の主張こそ国民の皆さんの、結果的にためになるんだということをなんとしても理解してもらわなきゃならないと思います。  私も本当にその間、皆様に大変ご苦労をおかけし、本当に私自身の力の至らないことを深く反省しているものでありますけども。今後、皆さんとともに、どんなに苦しいときであっても正しいことを正しいと。国民のために、国民の生活は第一という信念を曲げずに、今後も進んで行かなくてはならないと思います。そうすれば、必ずや国民皆さんが、我々の言動を、理念を、主張を、政策を理解してくれる日が必ず近いうちにやってくると私はそのように考えておるところであります。どうか皆さんに置かれましても、大変、今がまさにもっとも苦しいときを迎えているわけでありますけれども、この信念をあくまでも貫きながら、国民の皆さんのそれぞれの地域において、それぞれの分野において理解を得られるように一層のご努力をお願いするものであります。  自民党政権になりましてから1年を経過し、新しい年を迎えました。いま絶頂のように見える安倍政権でございますけれども、真剣に内外の状況を考えて見ますと、そんな浮かれているような状況では私は決して無い、そう思っております。いちいち、皆さんの前で内政、外政、外交についておしゃべりする必要はないと思います。皆さんが、とくとご存じと思います。  私は、そういう意味において、国民の生活を無視した、あるいは国民の生活ではなくて、特定の人たちの活動を、生活を最優先に考え、それによって国家を、国力を増していこうというこの「強者の論理」に立った安倍内閣の姿勢は必ず破綻する。私はそのように思っております。  なぜならば、ちょっと言わせてもらえば、強い者をどんんどん強くさせる。大きい者をどんどん大きくさせる。弱い者を切り捨てる、小さい者は切り捨てる。これでは、政治ではありません。政治は、良いところを、強いものを良いものをどんどん延ばすということと同時に、それ以外の多くの人たちの生活をしっかりと守っていくというところに近代民主主義の基本の政治の考え方があるわけでございまして。その意味に於いて、いろいろ新自由主義だとか何とかかんとかって呼ばれております。この背景にある考え方は、全く近代政治とかけ離れたものであると私は思っております。  あまり適切な例では無いんですけれども、ローマ法王もまたですね、このような拝金主義的案、あるいは新自由主義的なこんにちの世の中のあり方を批判した異例のメッセージを出しました。彼の立場でそのようなことを、しかも欧米の精神的バックボーンであるキリスト教のトップがそのようなことを言わざるを得なくなったというほど、こんにちの世界は本当にゆがんだ、大きな格差社会になりつつあるということだろうと私は思います。  私どもは、そういう意味において、本当に国民は我々の味方だと。必ずや、我々を理解し、支援してくれるという信念を、もう一度しっかりと持っていきたいと重ねて申し上げるものであります。  今年は午年でありまして。私も午年でありますが。昔からの言葉に『麒麟もおいれば駄馬になる』ということわざがありますけれども。今までの、この一連の一昨年からの結果を見ると、もう小沢一郎も老いて駄馬になったというふうに世間で言う人たちがおりますし、また、そうさせたい人たちもたくさんいると思います。しかしながら、このまんま駄馬となって老い、そして死んでいくというわけにはいかない。我々の国民に対する任務は、責任はまだまだ大きい、そして残っているというふうに私は思います。  従いまして、いまさっき国語辞典を引いたんですけれども。麒麟というのは、もちろん想像上のものでありまして、古来中国において、何か頭はしか、体は馬、しっぽは牛とかなんとかってかいてありましたけれども、とにかく良い政治が行われる時に麒麟というのが出現するものだという風に言われて、言い伝えられていたものだということであります。私どもも、そして私自身もこの午年にあやかってということではありませんが、麒麟となってそして皆さんと共に、この1年を易々としにするように全力で駆け抜けて参りたい、そういう決意で下ります。  皆様に置かれましても、どうかいろいろとマスコミの諸君もいっぱいいますから、余計な政局談義はしませんけれども、さっき申し上げましたように、政局論という前に、内外の非常に国民生活に直結するような大きな課題がいくつもあります。そういう意味で、政治が旧来のようなやり方、まさに安倍政権は半世紀以上の旧来の自民党の政権の手法と考え方をそのまま引き継ぎながら、さらに自民党が持っておった、ある意味でいい要素、いい資質、それはさっき言ったように強い者が強い者で頑張って大きくなるのはいいけども、弱い者もあるいは大都会だけでなく地域も、みんなで向上していかなくちゃならないんだという自民党政治の中の良き体質まですっかり失ってしまったのではないかというふうに私は今の安倍政権を見ています。そういう意味でですね、本当に国民自身が、これでよかったのかと。民主党政権はがっかりだった。その結果、自民党を選んだ。だけどやっぱり自民党結果として、こういう考え方、強いものの味方。そういう強者の論理による政治でしかなかったんだということを必ず近いうちに気がつくだろうと思っております。そういうことによって、国民の、主権者たる国民の意識が私は政治を変える。永田町の政局で変わるのではありません。国民の意識によって私は政治が変わる。また、変わっていかなければならないし、いかざるを得ない、そのように思っております。  そういう意味で、何度も重ねて申し上げますけども、私達の主張、国民の生活が第一。その国民みんなが向上していける、そういう国造りを目指すんだという私達の主張をさらに声を大きくしていきたいとそのように思っております。本当に、皆様には昨年、一昨年来いろいろとお世話になり、ご苦労をおかけし、ご迷惑をおかけ致しましたけれども、どうかいま申し上げましたような気持ちをもう一度、新たに致しまして、この1年、一生懸命頑張って参りましょう。どうぞ宜しくお願いします。